リスクマネジメント用語集

危機管理

昨今、老舗や人気ブランドを持つ企業が、原材料・品質・性能の表示偽装等、消費者の信頼を裏切る行為を長年続けていたことが発覚する等、企業の存続を危うくする事態が後を絶たない。それにより、大きな経済的な損失と企業イメージの低下を招いただけでなく、一部の企業は不祥事等をきっかけに倒産・廃業等、企業の存続を断念せざるを得ない状況に陥っている。

企業不祥事等の発生時は、企業の経営姿勢や行動が問題となるのが通例であるが、社内で問題が発覚したにもかかわらず適切な対応をとらず放置したことで、問題が増幅した(危機管理態勢の不備が問題を拡大させた)と考えられるケースもみられる。

一方、2000年ごろから内部統制システムの不備についての会社役員の責任を認める株主代表訴訟判決が相次ぎ、2006年5月施行の会社法で内部統制システム構築に関する基本方針を決議する義務が明文化された結果、危機管理態勢整備の重要性が広く認識されるようになった。

危機管理(クライシスマネジメント)は、以下のとおり定義される。

危機(注)に直面した場合に備えた事前取組みおよび実際の危機への対応に関するマネジメント

(注)危機…役職員の生命身体に悪影響を及ぼす事態、企業の存亡に関わる事故・事件発生等により、自社の経営または事業活動に重大な影響を与える、または与える可能性があるもの

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