リスクマネジメント用語集

リコールは、製品を扱うあらゆる企業にとって避けることのできないリスクである。企業責任の厳格化や国民の権利意識の高揚もあって、企業の存亡に関わる例が少なくない。リコールのリスクは、単に直接的な費用だけでなく、様々な損失が発生する事態に発展するおそれがあるのが特徴ともいえる。

製品の不具合（製品欠陥のみならず、品質レベルの未達を含む）が発生しないように予防対策を講じることはもちろん重要であるが、不具合の発生確率をゼロにすることは不可能であるため、万一に備えて事後的に自社やステークホルダー（企業の利害関係人）の損失を極小化する対策を講じておくことが必要不可欠である。すなわち、リコールに備えた危機管理態勢を整備し、具体的な行動について定めた緊急時対応計画（アクションプラン）を定めておくことが求められる。