実践リスクマネジメント要覧 理論と事例
企業を取り巻く様々なリスクおよび対応策について、MS&ADインターリスク総研が総力をあげてまとめた一冊です。業種・業界を問わず、企業・組織のリスクマネジメント推進において参考となる一冊です。
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ハラスメントというと、性別による差別、特に性的な嫌がらせを指すセクシャルハラスメント(セクハラ)のみを想定し、女性従業員の問題だと考える向きもあるようだが、この理解は正確なものではない。本来、ハラスメントの問題は、自社の運営における人権侵害の問題であって、企業の存続に関わる深刻な問題ともなりうる。
ハラスメントに関する言葉は数十存在し、セクハラは広く認知されているハラスメントである。企業のリスク管理上問題となるハラスメントは、セクハラに加えて以下の2つが挙げられる。
ハラスメントによるリスクには、大きく分けて、法的責任の追及を受けるリスクと社会からの信頼を喪失し、社会的制裁を受けるリスクの2つがある。法的責任の追及を受けるリスクは、ハラスメントを行った行為者に加え、使用者(事業者)にも生じる。