実践リスクマネジメント要覧 理論と事例
企業を取り巻く様々なリスクおよび対応策について、MS&ADインターリスク総研が総力をあげてまとめた一冊です。業種・業界を問わず、企業・組織のリスクマネジメント推進において参考となる一冊です。
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「不正」という概念は様々な捉え方ができる。広辞苑では「ただしくないこと。正義でないこと。よこしまなこと。」と説明されているが、実際には様々な組織・団体において定義付けされている。
「不正」の定義の共通点としては「意図的な行為」と定義されていることが挙げられる。なお、不正と類似する概念に「不祥事」が存在するが、不正が意図的な行為を指す一方、不祥事は意図的な行為である不正と、「うっかりミス」などの意図的でない行為を包含した概念である点で異なる。不正は意図的な行為であるがゆえに、証拠の隠蔽を伴うケースが多く、発見までの期間が長期化し悪影響が拡大する可能性が高い。そのため、予防対策のみならず、事後対応もポイントとなる。図表1にて様々な不正の類型を整理したものを示す。