ESGリスクトピックス 2022年度 No.12
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2023.3.1
<情報開示>
サステナビリティ情報の有報開示、23年3月期からの義務化が確定
政府は1月31日、有価証券報告書(以下「有報」)でのサステナビリティ情報記載義務化を含む改正「企業内容等の開示に関する内閣府令」を公布、即日施行した。2023年3月期の有報からのサステナビリティ情報記載義務化が確定した。
改正府令で、有報に「サステナビリティに関する考え方及び取組」の記載欄が新設。サステナビリティ全般に係る取り組みについて「ガバナンス」「リスク管理」が必須記載事項になる。
(参考情報:2023年1月31日 金融庁HP①、金融庁HP②)
<情報開示>
「記述情報の開示の好事例集2022」において「事業等のリスク」の開示例を公開
金融庁は1月31日、有価証券報告書における「記述情報の開示の好事例集2022」を公表した。本事例集は、投資家や企業担当者との勉強会を通じてまとめられたものであり、記載項目「事業の状況」の内容を中心に、どのような開示が投資判断に有用かの示唆を提供している。そのうち「事業等のリスク」については、9社(2021年度版*は16社)分の開示例が、投資家・アナリストの期待するポイントとともに取り上げられている。
(参考情報:2023年1月31日付 金融庁HP)
<情報開示>
JPX、TCFD提言に沿った情報開示の実態調査結果を公表
2023年1月20日、株式会社日本取引所グループ(以下、JPX)は、JPX日経インデックス400構成銘柄を対象に実施した「TCFD提言に沿った情報開示の実態調査」の報告書を公表した。
JPXは2021年にTCFD賛同上場会社259社(2021年3月末時点)を対象とした調査を実施していたが、今回の調査では対象をJPX日経インデックス400構成銘柄に拡大し、TCFD提言の開示推奨11項目の開示状況について、項目別、企業の属性(規模・業種)別に実態を示した。
(2023年1月20日付 株式会社日本取引所グループHP)
<脱炭素>
経産省が温室効果ガス排出可視化で指針案、他社比較時にルール作成求める
経済産業省は1月31日、企業などが温室効果ガス(GHG)排出量算定・可視化するためカーボンフットプリント(CFP)の算定のガイドライン案を公表した。同算定のために旧来依拠するISO14067(温室効果ガス-製品のカーボンフットプリント-算定のための要求事項及び指針)などの国際的基準の規定について、解説・解釈や不明確な部分の補足などが目的。また、他社製品との比較を目的にCFPを算定する際の「製品別算定ルール」の作成を求めている。
(参考情報:2023年1月31日付 経産省HP)
<人権>
ウイグル強制労働関与で米当局輸入差し止め1592件、全体の4割占める
米国税関・国境警備局(CBP)は1月30日、ウイグル強制労働防止法(UFLPA)が2022年6月に施行されてから9月までの4か月間に、同法に基づく輸入差し止めが1592件(総額約5億ドル相当)に上ったと公表した。同期間の強制労働の疑いによる輸入差し止め全体は3605件(総額約8億ドル超相当)で、新疆ウイグル関連はそのうちの4割を占めた。
(参考情報:2023年1月30日付 米国税関・国境警備HPほか)
<サイバー>
「サイバー攻撃被害に係る情報の共有・公表ガイダンス(案)」について
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)および政令指定法人JPCERTコーディネーションセンターが事務局として運営する「サイバーセキュリティ協議会」は、2022年5月に「サイバー攻撃被害に係る情報の共有・公表ガイダンス検討会」を設置し、2022年12月26日に「サイバー攻撃被害に係る情報の共有・公表ガイダンス(案)」(以下「本ガイダンス(案)」という。)を公表。2023年1月31日に意見募集を終え、正式公開を控えている。
(参考情報:2022年12月26日付 内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)HP)
<独占禁止法>
「グリーン社会」の実現に向け、公取委が独占禁止法上の注意点を公表
公正取引委員会は1月13日、2050年のカーボンニュートラル実現に向け事業者等が連携して行う取組を後押しすることを目的として「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方」(案)を公表した。その中で今後一層のグリーン社会の実現など社会公共目的のために実施される事業者等の行為に関する独占禁止法上の考え方を示している。
(参考情報:2023年1月13日付 公正取引委員会HP)
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