
第3号 「リスクアセスメントの実施に向けて取組もう」
2011.12.1
1. はじめに
厚生労働省から発表された「平成22年労働安全衛生基本調査」結果によると、リスクアセスメントを実施している事業所は約34%となっており、5年前(平成17年)の前回調査と比べ、10%以上増加しています。労働者数が1,000人以上の事業所においては、リスクアセスメントの実施率が約87%と高くなっていますが、全体としてはリスクアセスメントの普及は十分とは言えないのが現状です。
本稿では、これからの安全衛生管理手法として欠かすことのできないリスクアセスメントについて、実施状況、必要性、効果及び実施方法などをご紹介します。
労働安全衛生基本調査とは;
事業所の安全衛生管理や労働災害防止活動の実施、労働者の安全衛生意識などを把握することを目的として5年毎に実施している調査であり、常用労働者を10人以上雇用する約12,000事業所、当該事業所で雇用されている約19,000人を抽出して行っています。
2. リスクアセスメントの実施状況
平成22年労働安全衛生基本調査結果による「リスクアセスメント実施の有無及び実施頻度別事業所割合」を参考に作成したものを図表1に示します。労働者数1,000人以上では約87%の事業所でリスクアセスメントが実施され、一方、100人未満では50%を割っており、事業所規模が小さくなるほど、リスクアセスメントの実施率は低下傾向にあります。
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