レポート/資料

2012年度 No.12 「大切な情報資産をリスクから守る!」

2013.3.1

(発行者注;本稿は、(株)ワンビシアーカイブズの中国現地法人である万弼士文档信息管理(昆山)有限公司 総経理 今井賢氏にご寄稿頂いています。)

1. はじめに

企業は人事・経理・営業・製品開発といった各領域において、様々な情報資産を所有しています。これは日本だけではなく、中国においても同様です。

企業は情報資産を活用することで事業を継続し、さらには競争力強化や業務効率化を実現することができます。一方、重要情報の漏えい、災害やミスによる消失・紛失が発生すると、業務に支障をきたすだけでなく、企業の信用にも大きな影響を与えることになります。

では、こういったリスクから企業を守るために、どのような対策をとればよいのでしょうか。本稿では、情報資産の取り扱いや身の回りの整理整頓といった、オフィスではごく当たり前と思われるルールを日常の業務で確実に実践していくことが、最も有効な対策となることを解説致します。

2. 営業秘密としての管理

日本国内では「不正競争防止法」によって企業の営業秘密・商標・ノウハウといった情報が保護されています。ところが、実際に漏えい事件が発覚した場合、単に「これこれの営業秘密が不正に持ち出され利用された」と状況説明しただけでは、秘密を不正に入手した側に罪があるとは判断されないことがあります。この判断の際には次の3点が重視されます。

  1. ① 明らかに秘密情報といえる情報であるか
  2. ② 企業としてその情報が秘密情報であることを認識していたか
  3. ③ 秘密情報を保護する上で適切な管理をしていたか

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