
2018年度 No.1「運送車両へのGPS装置の設置義務化」
2018.4.1
本号の概要
- タイでは運送用車両へのGPS装置の設置義務化が2016年から進められています。
- 取得情報の種類、精度等、GPS装置の要件がタイ陸上輸送局(Department of Land Transport)により詳細に規定されています。
1. はじめに
現在タイでは、運送用車両による自動車事故が増加しており、その被害は運転手や貨物だけでなく市民にも及んでいます。これらの事故の中には運転手が交通法規を遵守しなかったことが原因となったケースがあり、その対策として運送用車両の運転状況を把握、管理することを目的に、GPS装置の設置が義務付けられました。本稿では、運送用車両に課せられている交通法規についてご紹介します。
2. 運送用車両の速度規制
トラック、バス、トレーラーには、それぞれ以下の速度規制が設けられています。
3. 運転免許証に関する規定
運転免許証を携帯せずに運転した場合、30日以下の免許停止が課せられます。
また、運転免許停止期間に運転した場合、2年以下の懲役又は40,000バーツ以下の罰金が課せられます。
4. 運送用車両へのGPS装置設置
運送用車両へのGPS装置の設置は2016年に義務化が開始され、車種や排気量に応じて定められた期限内(最長3年以内)での対応が求められています。GPSに関する規定には装置の設置自体に対するものだけでなく、GPSで取得されるデータに基づく連続運転時間の制限も含まれています。
下表に主な規定と罰則をまとめます。
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