
2016年度 No.1「フィリピンとインドネシアの地震リスク」
-
ご登録済みの方は
2016.5.1
本号では、フィリピンとインドネシアにおける地震リスクに関して、両国周辺のプレートの概要と過去の主だった地震災害について説明します。
1.INFORMの評価
ASEAN地域の自然災害リスクについて、European Commission とInter-Agency Standing Committee Task Team(IASC)が中心となって作成したINFORMの評価結果を【表1】に示します。
【表1】に基づけば、ASEAN地域の中で地震リスクが特に高いと考えられるのは、フィリピン、ミャンマー、インドネシアの3ヵ国になります。この3ヵ国の地震リスクが高いと評価されている要因の一つとして、3ヵ国がプレートの境界線近くに位置しているため、地震・火山活動が活発であることが挙げられます。(【図1】参照)
2.地震のメカニズムについて
ここでは、日本の地震調査研究推進本部及び気象庁が作成・公表している資料を参考にして、地震発生のメカニズムについて概要を記載します。
(1) プレートテクトニクス
地震は地下で起きる岩盤の「ずれ」により発生する現象です。地球は、核、マントル、地殻という層構造になっていると考えられています。地殻と上部マントルの地殻に近いところは硬い板状の岩盤になっており、これを「プレート」と呼びます。地球の表面には、十数枚のプレートがあります。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
以下のボタンをクリックしていただくとPDFにて全文をお読みいただけます(無料の会員登録が必要です)。
会員登録で レポートを全て見る

ご登録済みの方は