
「8月12日 天津R有限公司における大規模爆発について」
2015.8.1
2015年8月12日23時35分頃、天津市浜海新区のR有限公司のコンテナ置場で大規模な爆発が発生した。これによる死亡者は114人、行方不明者は70人となっている(8月17日現在)。また、爆発の衝撃波により現場周辺の各種インフラ、交通機関、企業や住宅が大きな被害を受けている。さらに、現場ではトルエン、クロロホルム、エポキシエタンなどの化学物質が漏洩した可能性があるとともに、一部報道では700トンに上るシアン化ナトリウムが爆発地域に保管されていたとされ、人体および環境への影響も懸念されている。
1.事故発生地域概要
事故が発生した浜海新区は天津市中心部から東南東約40kmに位置し、渤海に面している。浜海新区の人口は264万人、面積は2,270平方km、海岸線は153kmにおよぶ。また、世界第4位の貨物取扱量を持つ天津港を有し、世界の400の港湾を結んでいる。
2.事故概要
2015年8月12日23時頃、天津市浜海新区第五大通りと躍進路の交差点近くにある東疆保税港区R有限公司付近で火災が発生しているとの通報を受け、港湾消防隊等が現場で消火作業にあたっていた。その後23時35分頃、同有限公司のコンテナ置場で二回にわたって大規模な爆発が発生した。この二回の爆発は極めて大きく、中国国家地震台網の観測データによれば、一回目の爆発はマグニチュード2.3、その30秒後に発生した二回目の爆発はマグニチュード2.9に相当する。
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