ESGリスクトピックス(2025年9月)
2025.9.1
『ESGリスクトピックス』では、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)に関する国内・海外の最近の重要なトピックスをお届けします。
2025年9月のトピックス
サステナビリティ開示
○ SSBJ基準適用で金融庁WG中間論点、1兆円未満プライム企業の適用時期は決定見送り
金融庁の「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ(WG)」は2025年7月17日、有価証券報告書でのSSBJ基準に基づくサステナビリティ情報開示の適用やそれに対する第三者保証制度の導入時期などについての中間整理を公表した。それによると、同基準に基づく開示について、時価総額1兆円未満企業の開始時期の決定を見送った。一方、第三者保証の導入は、基準適用開始時期の翌年とすることを決めた。
プライム上場企業を対象にしたSSBJ基準に基づく開示の開始時期については、時価総額3兆円以上が27年3月期、1兆円以上3兆円未満が28年3月期と決定。一方で、29年3月期を見込んでいた5000億円以上1兆円未満は、「国内外の動向等を注視しつつ引き続き検討し、25年中を目途に結論」を出すとして確定しなかった。また、5000億円未満も、「企業の開示状況や投資家ニーズ等を踏まえて、数年後を目途に結論」とし、決定を先延ばしした。
【表1】プライム企業への、時価総額ごとのSSBJ基準適用開始時期
| 3兆円以上 | 27年3月期 |
|---|---|
| 3兆円未満 1兆円以上 |
28年3月期 |
| 1兆円未満 5,000億円以上 |
【未確定】29年3月期。国内外の動向等を注視し 引続き検討。25年中目途に結論 |
| 5,000億円未満 | 【未確定】企業の開示状況や投資家ニーズ等を 踏まえ、数年後を目途に結論 |
出典:「ワーキング・グループ」中間論点整理・別紙より抜粋してMS&ADインターリスク総研が作成
政府としては、サステナビリティの制度開示が国内の主要企業に一定数普及している状態の実現が必要で、SSBJの適用企業を絞り込み過ぎると実現の正当性がゆらぐとの危惧があるもようだ。WGの議論でも、時価総額1兆円以上の企業数は限定的で不十分なため、外国人株主保有比率が高く、海外展開も多い時価総額5000億円以上への適用が有力だ。一方で、基準対応のための企業の負担への懸念にも配慮している。
決定の見送りを受けて、ある金融庁元幹部は、当社の取材に、「企業の負担や、欧米諸国での反ESGの政治的な動きを意識した可能性もある」とコメント。一方で、「様子を見つつ段階的にスケジュールを決めるという当初の考え通りの対応。サステナビリティ開示強化の方向性は変わらないだろう」と、5000億円以上1兆円未満企業への適用は予定通り実施されるとの見通しを示す。
一方、中間整理の主な項目として、企業の負担を考慮し、有価証券報告書の提出後に、サステナビリティ情報を同年度内の訂正報告書で開示する「二段階開示」を許容。基準適用と第三者保証導入それぞれで初回から2年間は実施できるとした。
他に、有価証券報告書の提出期限を、現行の事業年度から3か月以内から4か月以内への延長を25年中目途に結論で検討することを明示。スコープ3のGHG排出量について、一定の条件下で、虚偽記載とみなされる可能性のある情報開示を行った場合でも責任を問われない「セーフハーバー制度」を整備することで賛同を得た。
【表2】今後の検討事項
| 方向性 | 検討項目 |
|---|---|
| 25年中を目途に結論 |
|
| 数年後を目途に結論 |
|
| 新設ディスクロージャー ワーキンググループ (仮称)で検討 |
|
出典:「ワーキング・グループ」中間論点整理・別紙より抜粋してMS&ADインターリスク総研が作成
【参考情報】
2025年7月17日金融庁HP: https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20250717.html
ネイチャーポジティブ
○ 環境省が「ネイチャーポジティブ経済移行戦略ロードマップ(2025-2030年)」を策定、 ネイチャーポジティブ経済の実現に向け期待されるアクションを整理
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環境省は2025年7月31日、「ネイチャーポジティブ経済移行戦略ロードマップ(2025-2030年)」を公表した。ネイチャーポジティブ(NP)経済の実現は23年5月に閣議決定された「生物多様性国家戦略2023-2030」の基本戦略のひとつで、ロードマップの実行を通じてNP経済への移行を加速させる狙いがある。同ロードマップは「いつまでに、何をすべきか」の全体像が具体化されており、ネイチャーポジティブ経済の実現に向けた国の施策の方向性と、企業・金融機関・投資家・消費者・地域等を含むステークホルダーに期待するアクションが整理されている。
NP経済とは、「自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させること(=ネイチャーポジティブ)に資する経済」のことを指す。近年は自然資本の劣化に伴う経済への悪影響が懸念されており、持続可能な経済活動の実現には自然資本の保全も織り込んだ事業経営、すなわちNP経営への移行が急務となっている。こうした背景から24年3月に環境省・農林水産省・経済産業省・国土交通省の4省庁連名で「NP経済移行戦略※1」を策定した。同戦略では、NP経営による取り組みが単なるコストアップではなく、自然資本に根ざした経済の新たな成長につながるチャンスであることが強調され、実践が促された。
新たに整理されたNP経済移行後の絵姿

出典:NP経済移行戦略ロードマップ(2025-2030年)
今回公表されたロードマップでは、詳細に書き起こされたNP経済移行後の絵姿と現状のギャップを整理し、今後進めるべき取り組みの方向性が示されている。NP経済の実現にあたっては国の施策だけでなくステークホルダー(企業・金融機関・投資家・消費者・地域等)の連帯が重要と捉えられていることから、ロードマップでは国の施策を主軸としつつ、各主体に期待するアクションが挙げられている。今後の取り組みの方向性は以下の3つの視点から整理されている。
視点1
ランドスケープアプローチ※2の観点から地域の自然資本を活かしたNPな地域づくりを実現(企業価値と地域の価値を併せて向上、地域活性化に繋げる)
視点2
自然資本の環境価値を活用した経済全体の高付加価値化、情報開示促進およびNPの拡大により、NP経営実践の拡大・深化を図る
視点3
NP取り組みを進める日本企業の国際的競争力の強化のため、産官学の連携の下、自然資源の調達や土地利用の在り方を含めた自然領域のルールメイキング等に積極的に関与・主導する
例えば上記の視点1における具体的な取り組みの方向性として、自然共生サイト※3に関する情報や自治体毎の保全状況・目標等が分かる「生物多様性『見える化』マップ」の機能拡充(国の施策)や、多様な主体を巻き込んだNPな地域づくりの推進(魅力的な暮らしの場の提供、地域の特産品のブランド化等、各主体に期待される取り組み)などが挙げられている。ロードマップではこうした取り組みを推進するタイムラインの全体像も示されている。
NP経済への移行に際し「いつまでに、何をすべきか」の全体像

出典:NP経済移行戦略ロードマップ(2025-2030年)
ロードマップでは、金融機関や投資家に対して期待するアクション(上述の視点2に対する取り組み)として「NP経営が企業価値向上において重要な要素であると認識した上で企業と対話し、投融資判断においてNP視点を織り込む」ことを挙げている。昨今は数多くの企業がTNFD提言に基づく情報開示を通して自社事業の自然関連課題※4を把握し開示しているが、こうした情報開示は今後5年間で投融資を判断する際の1要素としてさらに重要視されるようになるだろう。NPに資する取り組みを単なるコストアップではなく、新たな成長機会と捉える姿勢がこれまで以上に肝要になると考えられ、自然資本の保全もマテリアリティに組み込んだ経営体制の整備が推奨される。
1)ネイチャーポジティブ経済移行戦略
https://www.env.go.jp/content/000213033.pdf
2)ランドスケープアプローチとは、一定の地域や空間において、主に土地・空間計画をベースに、多様な人間活動と自然環境を総合的に取扱い、課題解決を導き出す手法のこと。
3)自然共生サイトとは、民間の取り組み等によって生物多様性の保全が図られている区域のこと。
4)自然関連課題とは、自然関連の依存・インパクト、リスク・機会のこと。
【参考情報】
2025年7月31日付 環境省HP https://www.env.go.jp/press/press_00333.html
米国海外腐敗行為防止法
○ 米司法省が「海外腐敗行為防止法の調査および執行に関する新指針」を公表
米国の司法省は2025年6月9日、「海外腐敗行為防止法(FCPA)の捜査及び執行に関する新指針」を公表した。これは、25年2月にトランプ米大統領が、米国の経済と国家安全保障を促進するため、司法省に対して既存の海外腐敗行為防止法に関する調査および執行措置を詳細に見直し、新たに指針を発行するよう命じたことを受けたものである。
本指針では、米国の海外腐敗行為の調査において以下の要素を考慮することが示された。
- カルテルと国際犯罪組織の完全排除
- 米国企業の公正な機会の保護
- 米国の国家安全保障の推進
- 深刻な不正行為の調査の優先
いずれも、大統領令を踏まえて米国の経済や企業活動を守るための観点を強調するものとなっており、米国企業および個人の競争機会の確保と経済的損害の防止の優先が明示されている。また、米国の国家安全保障の推進として、重要な分野(鉱物資源、防衛、エネルギー、インフラなど)に関わる汚職行為を最優先で調査・執行する旨も明示されている。
FCPAでは、米国に拠点がない場合や米国域外での行為、第三者を通じて間接的に行われる行為も対象となる場合があり、日本企業においても当該認識のもと、対策を実施していることが想定される。
本指針を踏まえると、日本企業も、特に米国企業を競合とするような場面では、調査や執行の対象となるリスクが高まることが想定されるため、法の運用状況等について動向を注視することが望ましい。
【参考情報】
米国政府HP:https://www.justice.gov/dag/media/1403031/dl
サイバーセキュリティ
○ ランサムウェア身代金の支払いを規制 英国政府が法令案に対する意見公募結果を公表
英国政府は2025年7月22日、地方自治体等の公的機関や重要な国家インフラ事業者がランサムウェア攻撃の被害に遭った際に、身代金支払いを禁止する等のランサムウェア対応法令案に対する意見公募結果を公表した。
今回の法令案は、下表の3つの提案が含まれる。提案①は、公的機関等がランサムウェア攻撃の被害に遭った際に身代金支払いを禁止するものである。これは英国の公的機関等が身代金の要求に応じないことで、ランサムウェア攻撃者集団にとって英国の公的機関等からは攻撃の対価を得られず、魅力がない標的であると認識させることを狙いとする。提案①に意見公募への回答者の72%が賛成しており、回答者の多くが、公的機関等による身代金の支払いを禁止することは攻撃者への抑止力となり、攻撃意欲を低下させると考えている。
ランサムウェア対応法令案の提案内容
提案① 地方自治体を含むすべての公的機関と重要な国家インフラ事業者による身代金の支払いを禁止する。
提案② ランサムウェアの被害者が身代金を支払う意思がある場合、政府に支払い意思を報告する。
提案③ ランサムウェアの被害者に対して、義務的な報告要件を課す。
出典:Gov.uk「Ransomware: proposals to increase incident reporting and reduce payments to criminals」をもとにMS&ADインターリスク総研が作成
提案②は、個人を含むランサムウェア攻撃の被害者が身代金を支払う意思がある場合、政府に支払い意思を報告することを義務付けるものである。政府は被害者からの報告を受けて、制裁対象の攻撃者集団に対する資金送金リスクの有無を通知することを想定しているが、意見公募への回答者の反応は賛否が分かれる結果となった。提案③はランサムウェア攻撃の被害者に対する義務的な報告要件を課すものであり、意見公募の回答者からは概ね好意的な反応を得ている。今後、これらの法令案は意見公募の結果を踏まえながら、産業界とも連携し、詳細が検討されることになる。英国に進出している日本企業や英国企業と取引のある日本企業は、本検討の影響を受ける可能性があるため、動向を注視する必要がある。
ランサムウェア攻撃については、多くの日本企業も標的となっている。特に昨今は、自社の委託先がランサムウェア攻撃の被害に遭うケースが増加しており、サイバーセキュリティリスク管理の状況に関して、委託先を含めた広範な目配りが重要となる。また、ランサムウェア攻撃の被害に遭った際に、身代金を支払うことは必ずしも事態を収束させるものではない。身代金の支払い是非については、法的リスクやレピュテーションリスク等を考慮の上、慎重な判断が求められる。そのため、ランサムウェア攻撃発生時の対応方針を整理し、経営層で予め合意しておくことが望ましい。
【参考情報】
Gov.uk「Ransomware: proposals to increase incident reporting and reduce payments to criminals」
https://www.gov.uk/government/consultations/ransomware-proposals-to-increase-incident-reporting-and-reduce-payments-to-criminals
自然資本
○ 「日本の水資源の現況」公表。国内流域総合水管理の重要性に言及
近年、日本各地で渇水が深刻化している。今夏、東北地方や西日本地域では厳しい水不足が報告され、宮城県の鳴子ダムでは貯水率が0%まで低下した。この状況は無降水日※1が増加していることが原因とされ、2025年8月6日現在で、18水系25河川で渇水による取水制限などの措置が取られている。こうした措置は主に農業用水に対して取られているが、新潟県関川水系では上水や工業用水に対して40%以上の節水が要請されており、製造業の操業にも影響を及ぼし得る状況である。
渇水による被害は一時的なものではなく、今後、頻繁に発生することが懸念される。なぜなら、気候変動の影響により無降水日が増加すると予測されているからである。具体的には地球の平均気温が4℃上昇するシナリオの場合、全国平均で無降水日が約8.2日増加すると試算されている。深刻な渇水は、今より厳格な取水制限などの措置に繋がる可能性もあり、持続可能な企業経営のためには水資源管理と対策が不可欠である。
加えて、日本国内では水資源を巡る新たなリスクも表面化し始めており、企業には渇水以外への対策も求められる。国土交通省が2025年8月1日に公表した「令和7(2025)年版 日本の水資源の現況」では、渇水リスクの顕在化に加え、気候変動による水災害の激甚化、水インフラの老朽化による事故の発生、産業構造の変化に伴う水需要の変動による水供給への影響および、ネイチャーポジティブに向けた対応など、企業を取り巻く水課題は多様になっていると指摘されている。これらの課題解決のために、自社の事業所敷地内の節水活動だけでなく、河川流域全体であらゆる関係者が協働して取り組み、流域治水の推進や水資源の効率的な管理と持続可能な利用を目指す流域総合水管理の重要性が着目されている。
海外では企業が主体となって流域単位での総合水管理の取り組みを進めるアプローチが成功している事例もいくつかあるが、日本では自治体主導で進められることが多く、企業の参加が今後の課題である。このような背景の下、日本でもJapan Water Stewardship※2という企業イニシアチブが設立されており、企業による流域内のステークホルダーと連携した水資源管理の取り組み促進が期待されている。企業が率先してステークホルダーとの協働体制を構築したり、流域の水管理に自社技術を提供したりといった取り組みをすることで、水リスクを管理して成長戦略に繋げる能力を高めることができる。一例として、企業が水源保全を目的として、製造拠点の水源域に位置する自治体と協定を締結し、保全策を他企業やNGOなども交えて策定する取り組みが挙げられる。水を流域に涵養する取り組みを行うことで、企業は安定的に事業を行い、水不足による操業停止リスクを低減することが可能となる。
水リスクへの対応は単なるリスク管理の枠を超え、水使用効率を向上させる技術革新や、水資源管理に取り組むことによる評判やブランド価値の向上に繋がるものであり、企業の成長を左右する重要なテーマである。成長戦略の視点を持って積極的に取り組むことで、企業は持続可能な社会の構築に貢献し、社会的責任を果たしつつ、長期的な競争力を維持することができる。単なるCSR活動でなく、事業機会、すなわち経済的利益との密接な関連性を認識して投資をすることで、将来のビジネスチャンスを生む土台となり得る。
1)無降水日
日降水量1.0mm未満で降水の見られない日のこと。
2)Japan Water Stewardship
国際水資源管理基準(AWS スタンダード)の管理者である会員制連合体、Alliance for Water Stewardship(AWS)の呼びかけにより、日本国内の AWS メンバー企業を中心に設立された団体。「流域での責任ある水資源管理」(ウォータースチュワードシップ)を促進し、企業が業界を越えて協働して流域の水資源保全に取り組む環境を整備することで、国内外の流域で顕在化する水リスク対応への影響力を高めていくことを目指している。
【参考情報】
2025年8月1日付 国土交通省HP
https://www.mlit.go.jp/report/press/water02_hh_000191.html
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizukokudo_mizsei_kassui_portal.html
気候、自然資本
○ TCFD・TNFD統合的開示で環境省が手引き、企業の負担軽減と価値向上の促進が目的
環境省は2025年6月24日、「環境課題の統合的取組と情報開示に係る手引き」を公表した。TCFD・TNFDを始めとした最新の国際フレームワークに準拠した統合的な情報開示を実践するための指針を提示するのが目的。
深刻な環境危機に対応し、気候変動対策や生物多様性の保全、循環型社会の形成などの要対応課題の拡大を踏まえて、環境課題の相互関係に基づく具体的取り組みの実施と情報開示への社会的要請の高まりを受けたもの。こうした状況への対応の一環として、構成・内容の類似点が多く、国内で普及が進むTCFD(気候変動)・TNFD(自然資本)を統合的開示するための方法の具体例を示している。
中でも、特に重要な観点に、「気候変動は自然資本と相互関係性がある」ことを前提にした、「ガバナンス・戦略・リスク管理・指標と目標の一体設計」による“統合的アプローチ”での取り組み・開示を挙げる。気候は自然と相互関係性があり、一体的に捉えることで、網羅的な分析や戦略的な意思決定・リスク管理が可能になるとの前提だ。読み手の負担軽減や理解の深化も見込める利点があるという。
図1:統合的アプローチのイメージ(本編1-26ページより抜粋)


統合的アプローチの具体的な開示例として、気候変動・自然資本共通のガバナンス・リスク管理体制と評価軸、評価方法を記載した伊藤園を取り上げている。また、キリンやリコーを、リスク・機会項目を関連する環境課題ごとに共通化し、財務影響分析を一括で行う体制の構築・運用を説明した例として挙げた。
特にリコーは、TCFDとTNFD両方の情報を同一の開示媒体で開示し、ガバナンス・リスク管理についてはチャプターも統一。TCFD・TNFDの各要請事項に対する開示箇所を対応表で明示している。
図2:リスク・機会項目と関連する環境課題を紐づけた開示事例
(キリン・リコー)(本編1-31ページより抜粋)


手引きは、統合的アプローチについて、段階的な導入と継続的な改善を推奨する。これによりCDPなどの外部評価への対応も含め、複数の開示要請への一体的な対応やガバナンスやリスク管理体制の横断的整備、迅速な意思決定、課題間のシナジー・トレードオフ把握による費用対効果の高い施策立案など様々な効果がある。その結果、外部評価機関や投資家からの高評価を得て企業価値向上も期待できるほか、ISSBやSSBJなどグローバル基準への対応も円滑になると見込む。同時に、経営層やサステナビリティ担当部門のみならず、関連する多様な関係者の参画を前提としており、企業全体として統合的アプローチを浸透・活用していく重要性を強調している。
図3:統合的取り組みと情報開示の中長期的な発展イメージ(手引き 5ページより抜粋)

【参考情報】
2025年6月24日付 環境省 報道発表資料 HP:https://www.env.go.jp/press/press_00029.html
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