
PLレポート 製品安全 2015年度 No.7
2015.10.1
国内トピックス最近公開された国内のPL・製品安全の主な動向をご紹介します。
消費者庁が強化ガラス製の鍋蓋の温度変化による破損に対して注意喚起
(2015年8月26日 消費者庁)
消費者庁は8月26日、強化ガラス製鍋蓋が傷や急激な温度変化により突然破損する恐れがあるとして注意を呼びかけた。
消費者庁の「事故情報データバンク」には、強化ガラス製の鍋蓋が突然破損した事故情報が本年7月末日までに85件寄せられている。このうち11件は実際にけがを負った事故となっている。消費者庁では平成24年4月にも強化ガラス製鍋蓋に関する注意喚起を行っているが、それ以降も46件の事故情報が寄せられ、件数は増加傾向にあるという。
NITEが樹脂製踏み台(折り畳み式)の破損転倒事故の注意喚起
(2015年8月27日 製品評価技術基盤機構(NITE) 製品安全センター)
製品評価技術基盤機構(NITE)は、8月27日、樹脂製踏み台(折り畳み式)の破損転倒事故が多発しているとして、注意を呼びかけた。
樹脂製踏み台による事故が、1997年以降NITEに13件報告されている。このうち10件で踏み台の破損が確認され、2件でリコールが実施されている。
折り畳み式の樹脂製踏み台は、省スペースかつ軽量であることから、屋内外の様々な場面で使用されており、主にホームセンター等で販売されている。
モスフードサービスが自社の食品安全基準を公開
(2015年6月24日 同社HP)
モスバーガーを展開する株式会社モスフードサービスは、6月24日、『モスのコミュニケーションレポート2015』※を発行した。本レポートは2004年6月に本レポートの前身である『環境報告書』の第1号を発行以来、今年で12号目となるもの。
本レポートでは、「食の安心・安全」への関心の高まりを受けて、同社が2012年に制定した「モス食品安全基準」の全項目について、それぞれ事例を交えて担当者や取引先企業のコメントと共に紹介されている。
農林水産省が「食品への意図的な毒物等の混入の未然防止等に関する検討会」報告書を踏まえた関係者の取組状況を公表
(2015年7月17日 農林水産省)
農林水産省は、7月17日、「食品への意図的な毒物等の混入の未然防止等に関する検討会」報告書(以下、検討会報告書)を踏まえた関係者の取組状況を公表した。本検討会報告書※は2013年12月末に群馬県の冷凍食品工場で発生した意図的な農薬混入事案を受け、同省が検討会を2014年4月に設置し、同年6月27日に取りまとめたもの。
本検討会報告書における提言を踏まえた、同省、食品関係団体、食品事業者における現在の取組状況が纏められている。
海外トピックス最近公開された海外のPL・製品安全の主な動向をご紹介します。
オーストラリア:ACCCが消費者からの報告によりサムスン製品のリコール対応を調査
(2015年8月28日 ACCC)
ACCC(Australian Competition and Consumer Commission:オーストラリア競争・消費者委員会)のホームページによれば、サムスン社が2013年からリコールを実施している洗濯機について、同製品の所有者から、同社はリコール対応として製品の修理を提示しているのみで、交換や返金には応じていない、との訴えが同委員会に寄せられているという。
オーストラリアでは、製品に重大な問題(major problem)があった場合、事業者に対して消費者が、製品代金の返金、代替品との交換、あるいは無償修理のいずれかの手段を選択し、要求できる権利が2011年1月に施行された消費者法(the Australian Consumer Law)で保障されている。
欧州委員会が消費者の権利について注意喚起
(2015年8月24日 欧州委員会)
欧州委員会は、下記の消費者政策関連情報のウェブサイト上で、域内における製品購入に関して消費者に認められている権利について次のように説明し、消費者による有効な権利行使を促すリリース※を行った。
- 通信販売(インターネット、郵便、電話等)において、消費者が契約解除・返品をできる期間が、製品の受取り後14日以内にまで延長されたこと※1。
レポートを全て見る