レポート/資料

ESGリスクトピックス(2014年7月)

2014.7.1

国内トピックス2014年4~6月に公開された国内のCSR等に関する主な動向をご紹介します。

<CSR>
ユニ・チャーム「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」企業部門賞を受賞

(参考情報:2014年4月25日付 同社HP)

ユニ・チャームは、「サウジアラビアにおける女性労働者専用工場の立ち上げ」の取組について、第2回「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」企業部門賞を受賞した。同賞は、

  1. 社会性(社会的課題の解決を事業のミッションとしている)
  2. 事業性(ビジネス的手法を用いて継続的に事業活動を進めている)
  3. 革新性(新しい事業モデルや社会的価値を創造している)

の観点から優れた取組を行っている企業・団体を表彰するもの。

イスラム教の戒律が厳しい同国では、女性が家族以外の男性の前で顔や肌を露出すること、同じ室内に同席すること、会話することなどが禁止されていることから、女性が働くことのできる場所が極端に制限されている。同社が立ち上げた女性労働者専用工場では、外部との商品受け渡し場所にもシャッターを設置する等の工夫を実施している。

<CSR>
経済産業省がCSRの課題とそのマネジメントに関する調査報告書を発表

(参考情報:2014年5月23日付 経済産業省HP)

経済産業省は、企業活動に大きな影響を与えるCSRの今日的な課題を理解するため、企業の個別事案や諸外国のCSR戦略等に関する調査を行い、「国際的な企業活動におけるCSR(企業の社会的責任)の課題とそのマネジメントに関する調査報告書」を発表した。

本調査は、グローバル化に伴い企業を取り巻く課題が多様化している中、日本企業が持続的な価値創造を続けるためには、CSRの課題・リスクに的確に対応していくことが不可欠であるとの問題認識から行われたもの。企業等におけるCSRの課題の検討に活用されることを目的としている。

報告書では、日本企業において必ずしも十分に対応がとられていない一方で、グローバル展開する中で直面せざるを得ないCSR上の重要論点(以下の7項目)を選定。各論点につき、現状と課題、企業の事例を踏まえた考察が示されている。

<雇用>
厚生労働省が「働きやすい・働きがいのある職場づくり」に役立つツールを作成

(参考情報:2014年6月3日付 厚生労働省HP 他)

厚生労働省が設置した「働きやすい・働きがいのある職場づくりプロジェクト」企画委員会は、中小企業が利用できるポータルサイト等の各種ツールを作成した。

中小企業は、今後雇用創出の中核的な担い手となることが期待されているものの、知名度の低さなどから、人材を確保できないなどの雇用管理上の問題を抱えている。当該問題の改善のために、従業員にとって働きやすい・働きがいのある職場を作り、中小企業において雇用創出を図ることを目的として、上記委員会によって調査・検討が進められてきた。

今般作成されたツールは以下の通り。

  1. ポータルサイト「働きやすい・働きがいのある職場づくりサイト」
    中小企業の取組事例、中小企業向けの支援策や、調査報告書の概要を掲載したサイト。
  2. 「働きやすい・働きがいのある職場づくり事例集」

<環境>
富士フイルムが「ウォータープリントの算定方法に関するガイドライン」を制定

(参考情報:2014年6月4日付 同社HP)

富士フイルムは、製品ライフサイクル全体における「水消費量」を定量的に評価するための「ウォーターフットプリント(*1)の算定方法に関するガイドライン」を制定した。近年、世界の水不足や水質汚染の問題が深刻化していることから、国際的に水資源に係る影響評価・情報開示の動きが活発化していることに対応したもの。

本ガイドラインは、同社のCO2のライフサイクルアセスメント算定手順を基に策定された。今後、水の環境影響算定手法に関する国際標準化がなされることを想定し、「水消費量」だけではなく「水質」(汚染度)の算定も視野に入れた内容となっている。

同社は、本ガイドラインを活用し、製品ライフサイクル全体での水資源に関する環境負荷の「見える化」を推進するとともに、「水ストレス地域(*2)」を考慮した原材料調達も行い、環境に配慮した製品開発と水資源の保護を実施していくとしている。

<労務・人事>
過労死等防止対策推進法が可決

(参考情報:2014年6月21日付 日経新聞 他)

「過労死等防止対策推進法」が6月20日、参院本会議で可決、成立した。同法は今年11月までに施行となる見込み。

本法律は、過労死等(*)の防止を目的とするもので、対策の推進を国の責務として明示している。概要は以下の通り。

  • 国は、過労死等の防止のための対策を効果的に推進する責務がある(事業主は国の対策に協力するよう努める)。(第4条)
  • 11月を過労死等防止啓発月間とする。(第5条)
  • 政府は、過労死等の状況及び対策に関する報告書を毎年作成する。(第6条)
  • 政府は、過労死等の防止の対策に関する大綱を作成する。(第7条)
  • 国は、過労死等にかかる実態調査や効果的な防止に関する調査研究を行う。(第8条)

海外トピックス2014年5月に公開された海外のCSR等に関する主な動向をご紹介します。

<環境>
欧州委員会が重量車のCO2抑制のための戦略を提示

(参考情報:2014年5月21日付 欧州委員会HP他)

欧州委員会は、5月21日、トラック、バスおよび長距離バス(以下、重量車)によるCO2排出量を抑制するための戦略を提示した。

同戦略は、EU域内の道路輸送によるCO2排出量の4分の1を占める重量車に対し、年間の燃料消費量と排出量制限の導入を目指すもの。

欧州委員会は、今後新たにCO2排出量抑制の対策を講じない場合、2030年~2050年の重量車によるCO2排出量は、依然として現在と同様、許容しがたい水準にあるとの予想のもと、2015年中に、新規に登録される重量車のCO2排出量の証明、報告、監視を規定する法案の提出を目指している。

欧州委員会は、同法案成立により、燃料効率の高い技術の開発・導入、代替燃料の利用、加盟国における効果的な税制の導入といったハード、ソフト両面施策が促進されることにつながり、CO2の排出量削減が期待される、としている。

<CSR >
マクドナルドが同社初の「CSR・サステナビリティ・フレームワーク」を発表

(参考情報:2014年5月25日 sustainable Japan HP 他)

マクドナルドは、同社初の「CSR・サステナビリティ・フレームワーク」を発表した。

同フレームワークは、社会に好影響を生み出しながら事業運営を行う構想を示すもので、2020年までの計画として、以下のような内容が含まれている。

  • 2016年に持続可能な資源で飼養された牛肉の買い付けを開始し、sustainablebeefproduction(持続可能な牛肉生産)を支援する
  • 包装紙はすべてリサイクル素材等を使用する
  • 9つの主要な市場では、店舗から出るゴミのリサイクル率を50%に向上させる、など

今般の同フレームワークの作成にあたり、同社は、サプライヤー、フランチャイジー、消費者、専門家、NGO、社会的責任投資団体との共同制作というアプローチをとり、社外からの意見を十分に取りいれた内容としている。

<社会貢献>
デルタ航空ががん撲滅に向けたチャリティイベントを開催

(参考情報:2014年5月30日付 Sustainable Japan HP 他)

デルタ航空は、5月8日、今年で第5回目となるがん撲滅に向けたチャリティイベント「DeltaDayofHope」を開催した。

同社は、がんが労働者の死亡原因トップで、世界的にも大きな経済的負担を引き起こしていることを背景に、その撲滅のための様々な活動を支援している。2014年5月初旬には、100を超えるチャリティーイベントを開催し、目標の130万ドルの達成に向けて、米国がん協会と共同で募金活動を行っている。

同社は今後も継続的に、米国がん協会への支援を継続していく予定。

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