レポート/資料

ESGリスクトピックス(2014年5月)

2014.5.1

国内トピックス2014年3、4月に公開された国内のCSR等に関する主な動向をご紹介します。

<コーポレート・ガバナンス>
経済産業省が2013年度「なでしこ銘柄」を発表

(参考情報:2014年3月3日付 同省HP)

経済産業省は、東京証券取引所と共同で、女性活躍推進に優れた上場企業「なでしこ銘柄」を選定し、公表した。2012年度に続く二度目の選定で、2013年度の選定企業は、26社*。また、二年連続で選定された企業は、東レ、旭硝子、住友金属鉱山、日産自動車、ニコン、東京急行電鉄、KDDIの7社(業種順)。

「なでしこ銘柄」は、東証一部上場企業の中から、「女性のキャリア支援」と「仕事と家庭の両立支援」の2つの視点における評価と「株主資本利益率(ROE)」をもとに選定される。

「なでしこ銘柄」の制度内容詳細および選定企業一覧は、経済産業省HP参照
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140303005/20140303005.html

<情報セキュリティ>
総務省が「クラウドサービス提供における情報セキュリティ対策ガイドライン」を公表

(参考情報:2014年4月2日付 同省HP)

総務省は、2014年4月2日、クラウドサービス提供事業者が留意すべき情報セキュリティ対策等をまとめた「クラウドサービス提供における情報セキュリティ対策ガイドライン」を公表した。

クラウドサービスを巡っては、元来単独のクラウド事業者がサービスを提供する形態が多かったが、サービス導入が本格化するにつれて、事業者同士が連携して新たなサービスを提供する形態も増加するなど、サービス提供形態が大きく変化している。このような環境変化に伴い、より安全・安心なクラウドサービスを提供することができるよう、本ガイドラインが制定された。

構成は以下の通り。

<情報セキュリティ>
警察庁が2013年中のサイバー犯罪検挙状況を公表

(参考情報:2014年3月27日付 同庁HP)

警察庁は、2014年3月27日、2013年のサイバー犯罪の検挙件数を発表し、同検挙件数は前年比10.6%(779件)増の8,113件で、過去最高となっていることが明らかになった。

検挙状況の内訳は、「ネットワーク利用犯罪」が前年比0.6%増の6,655件で過去最高となったほか、「不正アクセス禁止法違反」が前年比80.5%増の980件、「コンピュータ・電磁的記録対象犯罪及び不正指令電磁的記録に関する罪」は前年比168.5%増の478件だった。

インターネットの利用者が急激に増加する中、それに伴ってサイバー犯罪が増加し、その手口も一層複雑・巧妙化、年々その深刻さを増している状況にあることから、警察庁は、新種のウイルスを検知する資機材等の活用等により、悪質・巧妙化するサイバー犯罪の取締を強化する予定。

<労働安全衛生>
自民党が過労死等防止対策推進法案の骨格をまとめる

(参考情報:2014年4月1日付 朝日新聞 他)

自民党は、2014年4月1日、業務における過重な負荷による疾患を原因とする死亡(自殺による死亡を含む。)や当該負荷による重篤な疾患(過労死等)を防ぐため、過労死等防止対策推進法案(以下、法案)の骨格をまとめた。

本法案は、我が国において過労死等が多発し大きな社会問題となっていることや、過労死等が本人はもとより、その遺族又は家族のみならず社会にとっても大きな損失であることに鑑み、過労死等の防止に関し、国の責務を明らかにするもの。

本法案は、以下の内容を盛り込んでいる。

  • 過労死の実態や防止策の研究を国に促すこと
  • 自治体などに過労状態の人やその家族が利用できる相談窓口を設けること
  • 過労問題に取り組む民間団体を支援すること
<知的財産権>
文部科学省が、電子書籍への出版権の設定を含む著作権法の一部を改正する法律案を国会に提出

(参考情報:2014年3月14日付 同省HP、日本経済新聞)

文部科学省は、2014年3月14日、紙の書籍だけに認めてきた出版権の対象を、電子書籍にも広げる著作権法改正案を国会に提出した。

現行法では、出版権を設定できるのは、「文書又は図画として出版(紙媒体による出版)することを引き受ける者」に限られている。改正案では、上記に加えて、

  • 記録媒体に記録された著作物の複製物により頒布すること(CD-ROM等による出版)を引き受ける者
  • 記録媒体に記録された著作物の複製物を用いてインターネット送信を行うこと(インターネット送信による電子出版)を引き受ける者

も含まれる。

また、電子書籍の海賊版の流通が判明した場合、著者など著作権者だけでなく、出版社側も差し止め請求訴訟を提起できるようにする。

本法案が可決されれば、2015年1月1日施行予定。

海外トピックス2014年3、4月に公開された海外のCSR等に関する主な動向をご紹介します。

<労働慣行>
国連グローバル・コンパクトが、女性の労働機会増加および職場環境改善に向けたイベントを開催

(参考情報:2014年3月6日付 国連グローバル・コンパクトHP)

国連グローバル・コンパクト(以下、「国連GC」)は、国際女性デーである2014年3月6日、第6回女性のエンパワーメント原則(WEPs)*の年次イベントを開催した。

同イベントでは、企業・政府・学校等から参加した250名のリーダー達が、自らの組織での女性のチャレンジ内容だけでなく、その方針やモデル、労働力におけるジェンダーの平等を確保するための方策について持ち寄った。ジェンダー平等とグローバルな雇用課題では、女性のための雇用機会の増加や強化、働きがいのある人間らしい仕事へのアクセスの拡大に関する企業戦略、経験、および課題に焦点をあてた。

WEPsは、UNウィメンと国連GCの共同の取組として、企業が職場、市場、地域社会において女性の地位を高め、女性をエンパワーメントするためのロードマップを提供する。

<公正な競争>
米国司法省反トラスト局が2014年版の年次報告書を発表

(参考情報:2014年3月26日付 同局HP)

米国司法省反トラスト局は、2014年3月26日、2014年版の年次報告書を発表した。同報告書には、2013年の民事上および刑事上の執行等がまとめられている。同局は、近年、世界各国の取締機関と協力し、積極的に域外適用を含む世界的な調査・摘発を実施しており、同局が企業に科した罰金の年間累計額は2年連続で計10億ドル以上となっている。

<健康>
ノボノルディスクが、都市の糖尿病問題に取り組むプログラムを開始

(参考情報:2014年3月28日付 CSRWire)

ノボノルディスク社は、2014年3月28日、世界の大都市の糖尿病に取り組むために、具体的解決方法をロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)と共同開発するプログラム「CitiesChangingDiabetes-都市の糖尿病を変える」を始動することを発表した。同プログラムは、メキシコシティから開始し、北米、欧州、アジアの各都市へと拡大する予定。

現在、糖尿病患者のおよそ3分の2は都市に居住しており、都市生活は、糖尿病を加速させる主要因の1つといわれており、同社は今後、各種パートナーと協力し、政策立案者、保健当局、民間団体、ボランティア団体の支援を受けて、プログラムに参加する各都市のアクションプランを発表する。

<環境>
エコベールが、パーム油を使用しない洗剤液を使用することを発表

(参考情報:2014年4月2日付 theguardian)

洗浄剤メーカーのエコベール社は、2014年4月2日、パーム油*の使用量を削減するため、2014年後半を目途に、藻類を原料とした洗剤液を導入することを発表した。同社は、これまでもRSPO**認証のパーム油のみを使用していたが、使用量の増加に伴い環境負荷増大が見込まれることから、より温室効果ガスやCO2の排出量が少なく、食料生産地を荒らすことなく生産可能な藻類を利用する。

  1. *  パーム油は、アブラヤシの実から採取される。この原料のアブラヤシの実の栽培を巡っては、熱帯雨林の伐採による生態系の破壊等が国際的な問題となっている。
  2. * * RSPOは、持続可能なパーム油の生産と利用を促進するための円卓会議。
<サプライチェーンマネジメント>
世界の自動車メーカーが、持続可能性の高いサプライチェーンのガイドラインに合意

(参考情報:2014年3月26日付 CSR Europe)

トヨタ自動車やゼネラルモーターズ等、14の自動車メーカーが、サプライチェーンにおける持続可能性に関するガイドラインに合意したことを発表した。

本ガイドラインは、過去にトヨタ自動車やゼネラルモーターズ等の5つの自動車メーカーが全米自動車産業協会(AIAG*)と共に策定した基本原則を基に作成。サプライヤーに対し、企業倫理、環境、職場環境および人権を含む責任事項に関する基準を設けている。

(以下、本ガイドラインより、一部抜粋和訳)

企業倫理

以下を含む、サプライチェーン全体での誠実で透明性の高い事業活動

  • 腐敗行為防止や独占禁止
  • 知的財産権の保護

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