レポート/資料

ESGリスクトピックス(2013年6月)

2013.6.1

国内トピックス2013年4月に公開された国内のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

東京商工会議所がISO26000を受けて「企業行動規範」を改定

(参考情報:東京商工会議所HP)

今春、東京商工会議所は、傘下の事業者が自社の企業行動規範を作成・見直しをするにあたっての参考として提示している「企業行動規範」の改定を行った。2002年に策定された本規範は、2007年につづき、2回目の改定となる。

この企業行動規範は、中小企業が自社の風土、体制等の実情を踏まえ、各社の行動規範の作成・見直しを行うことを期待して作成されたもの。10のテーマに沿って、簡略かつわかりやすいことにポイントを置いて説明されている。

今回の改定では、2010年11月に発行されたISO26000を受けて、新たに「人権の尊重」が加わった。

Point!

グローバル化の流れの中で、中小企業においても海外に拠点・取引先をもつ企業は増加しており、自社の事業活動の過程で、海外における人権侵害が発生するリスクが高まっています。また、取引先の調達基準の一つとして人権問題に対する取組実態を問われています。

ユナイテッドアローズが日本で初めて「エシカル・ファッション・イニシアティブ」プロジェクトに参加する

(参考情報:2013年4月11日付 同社HP)

ユナイテッドアローズは、日本のブランドや小売店としては初めて「 ETHICAL FASHION INITIATIVE(エシカル・ファッションイニシアティブ)」のプロジェクトに参加し、同プロジェクトにより生産されたキャンバストートバッグを、 4月下旬より発売する。

同プロジェクトは、世界貿易機構と国連の合同機構である国際貿易センター( ITC)により立ち上げられたもの。『NOT CHARITY、JUST WORK(チャリティではなく、仕事として)』をスローガンに、アフリカなどの恵まれない地域の人々に対し、技術の訓練などを行い、自らの力により貧困から抜け出せるようにすることを目指している。ブランドや小売店は、 ITCとパートナーシップを結んだ上で、 ITCへ業務発注し、共同で商品開発にとりかかる。商品の生産は、 ITCによる訓練で技術を身につけた女性職人たちが行う。

本トートバッグも、プリントから縫製、付属品加工まで、ケニアのスラム地区やサバンナなど様々な地区に住む女性職人たちの手で一つひとつ生産されている。

海外トピックス2013年4月に公開された海外のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

ノバルティスがマラリア・ノー・モアの「パワー・オブ・ワンキャンペーン」に参画

(参考情報:2013年4月25日付 同社HP)

マラリア治療薬のメーカーであるノバルティスは、世界マラリアデーである2013年4月25日、マラリア・ノー・モア*の主催する「パワー・オブ・ワンキャンペーン**」に参加することを表明した。

同社は、本キャンペーンに対し、小児マラリア薬開発協力および今後3年間の経済的支援の実施を約した。

  1. * マラリア・ノー・モアは、2015年までにアフリカにおけるマラリア感染死を根絶することを狙いとして、2006年に設立されたNPO。
  2. ** 本キャンペーンは、パワー・オブ・ワンのサイトに登録し、寄付するだけで参加できるもの。1ドルの寄付で1人分のマラリア治療をアフリカで提供することができる。最新のソーシャル、ウェブ、イーコマース技術を駆使し、2015年までに436万人分の治療を提供することを目標としている。マラリア対策への直接の寄付だけでなく、各国政府の協力を得ることも視野に入れ、マラリア撲滅運動を促進する。
国際統合報告評議会、統合報告の公開草案を発表

(参考情報:2013年4月16日 国際統合報告委員会HP)

国際統合報告評議会(以下 IIRC)は 4月 16日、統合報告の公開草案を発表した。統合報告は、企業の収益や資産状況についての財務報告と ESG(Environment:環境、Society:社会、Governance:企業統治)課題に対する対応状況等に関する非財務情報を統合した形態の報告を指し、長期的な企業価値創造の道筋をわかりやすく簡潔に開示することを目的としたもの。今回開示された公開草案では、統合報告を作成するうえでの基本原則と、盛り込むべき要素ならびに作成や表示に関するガイドラインが示されている。

Point!

本草案は、統合報告作成にあたっての基本的考え方・要素等が示されており、同報告を作成する上での 1つのメルクマールとなるものです。例えば、基本原則( 2)の「情報の結合性」では、「組織の戦略、ガバナンス、実績及び将来の見通し等の各要素が、どのように関連・依存しあい、長期にわたる価値創造につながるかを表すべき」と改めて同報告の基本的考え方が示されています。

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