ESGリスクトピックス(2013年5月)
2013.5.1
国内トピックス2013年3月に公開された国内のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。
<ダイバーシティ>
経済産業省、「ダイバーシティ経営企業100選」受賞企業を発表
(参考情報:2013年3月22日 経済産業省ニュースリリース)
経済産業省は、女性、外国人、高齢者、障がい者等を含め、多様な人材を活用して、イノベーションの創出、生産性向上等の成果を上げている企業43社を、「ダイバーシティ経営企業100選」に選定した。
「ダイバーシティ経営」とは、「多様な人材を活かし、その能力が昀大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営」を指す。本事業は、様々な規模・業種の企業における「ダイバーシティ経営」の取組を評価し、広く世の中に発信することで、ダイバーシティ推進のすそ野を広げることを目的としたもの。今年度から開始し、3年程度をかけて累計100社の表彰を目標としている。
【受賞企業の取組事例】
○女性の活躍推進事例
<雇用>
厚生労働省が精神障がい者の雇用を義務付ける方針を決定
(参考情報:2013年3月21日付 日本経済新聞/厚生労働省HP)
厚生労働省は、2013年3月21日、2018年から精神障がい者の雇用を義務付ける方針を決定した。同方針に基づく障がい者雇用促進法の改正案を今国会に提出する。
現行法の雇用義務は、身体障がい者と知的障がい者を対象としている。本改正では、雇用義務の対象を、「精神障がい者保険福祉手帳」を持つ統合失調症、そううつ病、てんかんなどの患者に拡げる。
本改正により、企業に義務付けられる障がい者の法定雇用率も上昇すると見込まれている。
Point!
本決定は、精神障がい者雇用推進に対する社会的要請が高まっていることを受けたものといえます。
企業における障がい者雇用率は着実に上昇しており、過去昀高水準ではあるものの、未だ法定雇用率には達していません。精神障がい者雇用には、雇用管理の難しさ、種々のサポート体制構築のための課題解決が伴うことが想定されるため、特に、中小企業での取組は遅れており、障がい者雇用の促進に向けては、なお課題が残ります。
海外トピックス2013年3月に公開された海外のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。
EU域内において動物実験を経て開発された化粧品の販売が全面禁止
(参考情報:欧州連合(EU)HP)
EUは本年3月11日から、欧州連合(EU)域内における動物実験を用いて開発された化粧品の販売を全面禁止とした。
これまで、2004年に加盟国内での化粧品の完成品についての動物実験の禁止を皮切りに、2009年には、加盟国内での化粧品の原料の動物実験禁止及び一部の試験を除き域外で動物実験した化粧品(完成品・原料)の輸入販売禁止が行われてきた。
本件につき、トニオ・ボルジ(Tonio Borg)欧州委員(保健・消費者政策担当)は、「EUにおける動物実験禁止に対する強い信念を表明したとともに、動物実験の代替法の開発支援を続け、EUの方針に追随する国と引き続き協力していく」と述べている。
Point!
本規制導入の背景には、動物愛護団体、消費者団体等の活動により動物実験に対し否定的な風潮が生まれ、動物保護の観点から「3R(Replacement:代替方法の利用、Reduction:使用動物数の削減、Refinement:苦痛の軽減)の原則」に基づく自主規制が化粧品会社をはじめ製薬会社、研究機関等に促されていることがあります。このため今後同様の規制がEU以外の他の地域でも拡大する可能性やEUにおいては化粧品以外の類似分野でも拡大する可能性が考えられます。
全文はPDFでご覧いただけます