レポート/資料

ESGリスクトピックス(2013年3月)

2013.3.1

国内トピックス2013年1月に公開された国内のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

<CSR>
資生堂が国際協力機構(JICA)の協力を得てバングラディシュにおけるBOPビジネス構築に向けた調査を開始する

(関連情報:2013年1月22日 同社ホームページ、日経産業新聞)

資生堂は、JICAが募集した「協力準備調査(BOPビジネス(※)連携促進)」に応募し、2012年11月30日付で採択された。「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」は、JICAがBOPビジネスを促進するため、当該ビジネスを構築するための調査や情報収集のための費用として、企業やNGPなどの団体に、上限5,000万円(期間3年以内)まで支援するもの。今般、資生堂は、バングラディシュにおけるBOPビジネスの事業化実現に向けて応募し、採択された(なお全89件の提案のうち、採択されたのは13件)。

そもそもバングラディシュを選定した理由は、a)調査対象とする農村女性の美容・スキンケアに対する意識が高いこと(一方で、美容・スキンケアに関する商品や情報に接する機会が少ないのが現状であること)、b)日本および日本製品に対する信頼感が厚いこと、c)現地に協力候補となる企業があること、に基づく。

<震災対策>
東京都が「東京都帰宅困難者対策ハンドブック」を発行

(関連情報:2013年1月18日 東京都帰宅困難者対策ポータルサイト)

東京都は、本年1月18日付で「帰宅困難者対策ハンドブック」を発行した。都は昨年3月に、事業者に従業員の一斉帰宅の抑制や3日分の食料等の備蓄の努力義務などを課す「東京都帰宅困難者対策条例」を制定し、同条例に基づき、「東京都帰宅困難者対策実施計画」を昨年11月に策定している。

本ハンドブックは、都民や都内に事業所を持つ事業者を対象に、同条例が求める対応を実践するためのポイントをまとめたもので、「平常時の準備」「発災時の行動」「チェックリスト」の3項目から構成されている。

  • 平常時の準備:一斉帰宅の抑制や施設内待機のための備蓄の確保、安否確認手段の確保などの説明。
  • 発災時の行動:企業および国・都が発災後にとるべき対策を時系列で整理。また、施設内待機のポイントや一時滞在施設についての解説。
<ダイバーシティ>
日産自動車、グローバル本社に事業所内託児所を開設し、女性の復職とキャリア形成を支援

(参考情報:2013年1月18日 東京都帰宅困難者対策ポータルサイト)

日産自動車は、横浜市のグローバル本社内に事業所内託児所施設「まーちらんど・みなとみらい」を開設したと発表した。グローバル本社の39歳以下の従業員の女性比率は44%に達しており、仕事と育児を両立しやすい環境を整えて、結婚・出産を経た女性社員の復職を支援することが目的。日産の事業所内託児所は3カ所目となる。

同社は、社員の多様性を活かした働き方の実現を目指したダイバーシティへの取組推進のために2004年に所管部署を設置し、女性の活用に注力してきている。同社では中期経営計画に女性活用に関する具体的な目標数値を掲げるとともに、託児所の拡充や育児休職・休暇制度の整備等によるワークライフバランスの充実に向けた取組や、女性のキャリアアップを支援する制度の整備等を実施し、女性が活躍しやすい職場作りを行っている。

<社会貢献>
NECとクボタが耕作放棄地の再生で初の協働

(関連情報:2013年1月9日 NEC社ニュースリリース 他)

NECは、2004年から実施してきた「NEC田んぼ作りプロジェクト」において、クボタの社会貢献活動「クボタeプロジェクト」の協力を得て、茨城県牛久市にある谷津田の耕作放棄地の再生を行った。両社ともに企業と連携した協働は初の試み。

「NEC田んぼ作りプロジェクト」は同社グループ社員・家族を対象とした参加型環境教育プログラムで、谷津田の休耕田を再生し、田植え・草取り・稲刈り・脱穀、収穫した米を使った酒造りなどを体験できる。

一方の「クボタeプロジェクト」は「食料」、「水」、「環境」の分野における課題の解決を目的とした同社グループの社会貢献活動で、その中心である「耕作放棄地再生支援」活動では、同社の農業機械とオペレーターを派遣して、農地の復元整備や作物栽培作業の一部を支援するもの。

本件では、クボタの農機具を使った草刈り、耕起、水路作りなどを通じた耕作放棄地の再生に取り組んでいる。

海外トピックス2013年1月に公開された海外のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

ダボス会議にて肥満が世界的な「流行病」として指摘される

(関連情報:2013年1月27日世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議))

1月27日、世界経済フォーラム(World Economic Forum、WEF)年次総会(ダボス会議)の中で、今後の20年で世界の成人人口の半数以上が肥満となる可能性があり、肥満は世界的な「流行病」であると、専門家たちが警鐘を鳴らした。急速な増加の背景として、高カロリー食品が安価で容易に摂取できることや都市化の進行に伴う運動量の減少を指摘。
 専門家の一人は、肥満の問題は健康に関する緊急事態であるとともに国際的な問題であり、課題解決に向けて、個人、企業、政府が共に取り組むことが必要と訴えた。

Point!

今回のダボス会議では、全世界的な健康問題のひとつとして肥満が新たな「流行病」として共有されました。肥満は、心臓病や糖尿病の原因であり、個人の生命身体への危険性
を増加させるだけでなく、治療に伴う医療費の増大が、個人、企業、政府に多大な費用負担が生じ、社会保障制度にも大きな影響を与えます。また、労働市場の観点からは、肥満による生産性の低下や疾病の発症による労働力の喪失が指摘されています。

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