レポート/資料

ESGリスクトピックス(2012年11月)

2012.11.1

国内トピックス2012年9・10月に公開された国内のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

<CSR>
野村ホールディングス、初の「統合レポート」を発刊、事業戦略とCSRを一体紹介

(関連情報:2012年9月28日 同社ホームページ)

野村ホールディングスは、財務報告を中心とする「アニュアルレポート」と、CSRやESG(環境・社会・ガバナンス)の取組を伝える「Citizenshipレポート」を組み合わせた統合報告「NOMURAレポート」を9月28日に発刊した。

同レポートでは、本業の事業紹介に加え、事業を通じた社会課題の解決や地域活性化の取組を紹介している。

【同レポートで紹介された取組例】

<営業部門>

  • 高齢者向け商品のラインナップ強化による高齢者の資産設計支援
  • 自治体・大学との共同による地域に根付くビジネスの活性化
<CSR>
カネボウ化粧品が視覚障がいのある(弱視)女性に向けたメイクセミナーに協力

(関連情報:2012年9月4日 同社ニュースリリース)

カネボウ化粧品は、2012年9月1日に、視覚障がい者ライフサポート機構「viwa」が主催する「視覚障がいのある(弱視)女性へ向けたメイクセミナー」に協力した。

同社スタッフがセミナーの講師を務め、参加者にマンツーマンで、「見えにくくても失敗せず、好印象に仕上がるメイク方法」として、指の感覚を利用したメイク方法をレクチャーした。

今後、同社では、視覚障がい者に対応したメイクマニュアルについても、研究・検討を行うとしている。

Point!

本取組は、視覚障がいのためにメイクに不安等を感じている女性に対し、自ら日常的にメイクができるための手法を確立し、将来的には視覚障がい者向けのマニュアルによってこれを浸透させようとするものです。

同社では本取組を通じて、「誰もが化粧を楽しみ、喜びを感じていただける社会」の実現を目指すとしていますが、今後の進展により、視覚障がい者の化粧品に対するニーズの創出にもつながると考えられます。

<雇用>
派遣労働者の保護を図った労働者派遣法が施行

(参考情報:厚生労働省ホームページ)

2012年10月1日に改正労働者派遣法が施行された。今回の改正で法律の名称が「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」から「労働者派遣事業の適正な運営及び派遣労働者の保護等に関する法律」と変更され(傍線弊社)、「派遣労働者の保護」が法律の名称に明記されるとともに、条文においても、「派遣労働者の保護・雇用の安定」が明記された。

今回の改正では、派遣元の会社と派遣先に新たに以下の11の規制が設けられた。

Point!

労働者派遣法の過去3回の法改正により、人材派遣の自由化が進んだ一方で、違法派遣等が相次ぎ、さらに、ワーキングプアの問題の一因と見なされたこと等が今回の改正の背景にあります。

<ハラスメント>
東京ガスのパワハラ予防・解決の取組が厚生労働省のポータルサイトで紹介される

(関連情報:2012年10月1日 同省ホームページ)

厚生労働省は、2012年10月1日、職場のパワハラの予防・解決に向けたポータルサイト「みんなでなくそう!職場のパワーハラスメントあかるい職場応援団」で、東京ガスの取組事例を紹介した。

これは、厚生労働省が企業の担当者にインタビューを実施し、月に1度のペースで更新されるもの。

東京ガスでは、「元気の出る職場づくり」によるコミュニケーションの活発化がパワハラの解消に資するという考え方のもと、1年間の研修プログラム(人権啓発推進リーダー養成講座)を設け、人権啓発推進リーダーを養成し、グループ内の各部署に配備している。

同リーダーは、パワハラ対策の所管であるコンプライアンス部と連携・協力して、それぞれの職場で行なう人権研修の講師役、相談窓口の対応などを担当している。

海外トピックス2012年9・10月に公開された海外のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

米マイクロソフトが若者の雇用対策に集中した社会貢献プログラムを立ち上げる

(関連情報:2012年9月20日 同社ホームページ)

米マイクロソフトは9月20日、今後3年間で、100カ国以上の若年層3億人に、教育や雇用、起業の機会を創出する「YouthSpark」プログラムの立ち上げを発表した。これまでの同社の社会貢献活動を再編し、世界的に深刻化しつつある若者の失業問題の改善に貢献するのが狙い。同社は政府、非営利団体や他の企業とも連携・協力し、若者の潜在能力の発掘・開花を目指すとしている。

本プログラムに関して実施する活動内容は次の通り

  • 同社がグローバルに行っている寄付先を、若者の教育・就業支援を行う非営利団体に集中する。
  • 各国の教職員および学生に、ワープロや表計算、プレゼンテーション資料作成用ソフトウェアに加えて、クラウドサービスが利用可能なソフトウェアである同社の「Office365」を無償提供し、教育の高度化を図る。
米ウエスタンユニオンがNGO・NPO向け海外送金サービスを提供開始

(関連情報:2012年9月25日 同社プレスリリース)

米海外送金大手ウエスタンユニオンは9月25日、非政府組織(NGO)や非営利組織(NPO)専用国際送金サービスの提供を開始すると発表した。国際的に活動するNGOやNPOでは、発展途上国等の金融・通信のインフラが未整備な国・地域に事業地があるケースが多い。そこで、世界200カ国・地域に51万個所ある同社の取扱店網を使って、NGO・NPOの海外現地のスタッフや支援先等に対する安全かつ効率的な送金を支援するという。

同社は、NGO・NPOの支援・連携強化のために、2014年までの3年間で5000万ドル(約39億円)を充てると発表しており、今回の海外送金サービスの提供はその一環。

このNGO・NPO専用サービスの主な特徴は次の通り。

  • 同社の取扱店網をフルに活用し、送金可能な国・地域を拡大。危機発生時等の緊急送金も支援。
  • 現金以外にも口座振替、プリペイドカード、携帯電話の電子マネー等の様々な手段での送金に対応。

全文はPDFでご覧いただけます