レポート/資料

ESGリスクトピックス(2012年6月)

2012.6.1

国内トピックス2012年4月に公開された国内のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

<コンプライアンス>
消費者庁が公益通報制度の活用状況に関する実態調査を実施する

(関連情報:2012年4月4日 朝日新聞、内閣府消費者委員会ホームページ)

消費者庁は今年度、公益通報制度の活用状況に関する実態を把握するため、詳細な調査を実施する。過去の調査で、同制度の様々な課題が明らかとなっており、背景事情等を把握するために実施するもの。

詳細な実施時期はまだ明らかでないが、同庁は、同調査の結果を踏まえ、制度見直しの必要性を検討するとしている。

Point!

消費者庁のこれまでの調査(*)によると、

  • 同制度の認知度が依然として低いこと
  • 「労務提供先(上司を含む)へ公益通報しない理由」として、「解雇や不利益な取扱を受けるおそれがある」との回答が最も多いこと

など、同制度の機能不全につながりかねない諸課題が明らかになっていることから、更なる調査の実施に踏み切るものと推察されます。

<CSR>
経済産業省が「震災復興のための越境EC支援事業」にチャレンジする事業者の募集を開始

(関連情報:2012年4月6日 経済産業省ニュースリリース 他)

経済産業省は、本年4月6日より越境EC(日本から海外の消費者に向けてインターネットを利用して商品の販売をする電子商取引)にチャレンジする事業者に費用補助等を行う「震災復興のための越境EC支援事業」への出店・出品者の募集を開始した。

募集対象者は①被災地事業者または被災地関連商品を扱う事業者であること②海外向けインターネット販売に意欲的であることの2つを満たす事業者。経済産業省は同事業を通じて、対象事業者に海外向け販売サイトの構築等支援(初期費用やランニング費用の補助等)、海外向け広報活動支援、越境EC成功モデル等の普及啓発などの支援を実施する。

Point!

本事業は、越境ECを活用し、東日本大震災の被災地事業者等の事業展開を支援しようとするものです。被災地事業者等は、資金等の経営資源が限られている中小企業が多いこ とや、震災後の国内事業の復旧のため新規事業に注ぐ余力が乏しいことなどの事情を抱えており、海外を視野に入れた事業展開を行うことは容易ではありません。

<CSR>
アイリスオーヤマが蛍光灯リサイクル開始

(関連情報:2012年4月11日 日経産業新聞、同社ホームページ 他)

アイリスオーヤマは、2012年4月10日、LED照明の販売と同照明の導入に伴う既存蛍光灯のリサイクルをパッケージ化して提供する事業を始めると発表した。

企業などがLED照明を導入する際に廃棄される蛍光灯を同社が有償回収、国内21ヵ所に蛍光灯の中間処理施設をもつDHLサプライチェーンと連携し、蛍光灯に含まれる水銀やアルミ、ガラスなどを回収、処理していくというもの。

今年度は200万本、2013年度には400万本を回収予定。

Point!

本サービスは、LED照明の販売と同照明導入により発生する使用済み蛍光灯の回収・リサイクルを一括して行なうものです。

これまでは各企業が自前で使用済み蛍光灯を廃棄するか、業者を選定して依頼しなければなりませんでした。本事業により、企業のLED照明導入のハードルが下がり、結果として同社LED照明導入の販売促進につながることに加え、現在わずか30%程度のリサイクル率の向上に資することが期待されています。

<ワーク・ライフ・バランス>
第一生命が社員のワーク・ライフ・バランスに配慮した優良企業として認証される

(関連情報:2012年4月25日 財団法人21世紀職業財団プレスリリース 他)

企業のワーク・ライフ・バランス(以下、「WLB」という)を推進する21世紀職業財団は、4月25日、第一生命を社員のWLBに配慮した優良企業として認証した。本認証は、同財団が開発した「WLB企業診断指標及び認証基準」に基づき、同財団が設けたWLB審査認証委員会の審査を経て行われたもので、同社が認証第一号。

同社は、業務量の削減などに取り組み、2011年度の社員の年次有給休暇取得率が高かったことや時間外・休日労働に従事した社員の割合が低い点などが評価された。

Point!

同社はWLBの実現を目指し、育児・介護休業や短時間勤務をはじめとした「仕事と家庭の両立支援制度の充実・利用促進」と業務量削減を目的にした早帰りの促進・年次有給休暇取得の促進を目指した「ワークスタイルの変革」を二本柱に据えて、様々な制度・施策を実施しています。

海外トピックス2012年4月に公開された海外のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

マクドナルドが世界各国の環境取組のベストプラクティスを発表

(関連情報:2012年4月18日 同社プレスリリース)

外食チェーン世界最大手の米マクドナルドは4月18日、世界各国の現地法人や店舗等から寄せられた環境負荷低減活動のベストプラクティスをまとめた報告書「2012グローバル・ベスト・グリーン」を発表した。

これは、各国の活動のうち、定量評価可能な環境負荷低減効果を挙げ、かつマクドナルドのブランド向上に貢献した事例をテーマ(「エネルギー消費」「包装」「地域美化」「リサイクル」「物流」「情報開示・広報活動」「施設」「職場環境」)ごとに募集。その中から、世界の主要な環境NGO(非政府組織)等が選考者となり、取組の先進性や環境負荷軽減の有効性、本業との密接度、他国のマクドナルドでの展開のしやすさ等の観点から、"ベスト・オブ・ベスト"(『プラネット・チャンピオン』)を選定した。2012年の『プラネット・チャンピオン』は次の通り。

Ceresが、米国主要企業の持続可能性取組レベルの評価報告書を発表

(関連情報:2012年4月25日 同社プレスリリース)

米の環境団体Ceres(セリーズ)(*)は4月25日、米国の主要上場会社600社を対象に、企業経営・事業運営における持続可能性に関する課題への対応レベルを評価した報告書を公表した。

本報告書(原題「The Road to 2020:Corporate Progress on The Ceres Roadmap for Sustainability」)は、2010年に同組織が公表した「The Road to 2020」で、2020年に向けて世界の企業等に普及させることを目標に設定した持続可能性に関する項目に基づいて、企業の対応の進捗度を評価したもの。その中で「ガバナンス」「ステークホルダーエンゲージメント(SE)」「情報開示」「事業における成果」(水・エネルギー消費量、温室効果ガス・廃棄物排出量、人権)「サプライチェーン」「物流」「製品・サービス」「雇用」等の課題に関する約20の評価項目について、評価対象の個々の企業の対応レベルを4段階(「1.先進的」「2.改善傾向」「3.取組途上」「4.初期段階」)で評価し、統計的にまとめている。

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