レポート/資料

ESGリスクトピックス(2012年5月)

2012.5.1

国内トピックス2012年3月に公開された国内のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

<コーポレートガバナンス>
経済産業省がコーポレートガバナンスの在り方に関する研究会を発足

(関連情報:経済産業省ホームページ)

経済産業省は3月7日、「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」を開催した。

本研究会は、昨年発覚した一部上場企業のコーポレートガバナンスに関する問題や法制審議会の議論、東京証券取引所における独立役員制度の議論等を受け、経済産業省が独自の検討に着手したもの。日本企業の経営実態を踏まえつつ、コーポレートガバナンスの在り方や社外取締役が本来果たすべき機能・意義などを検証する。

本研究会は、会社法学者や企業経営者、海外投資家から運用を受託している日本の機関投資家、企業法務に強い弁護士などで構成され、毎月1回程度開催し、今年の秋を目処に報告書をまとめるという。

<情報開示>
経済広報センターが「第15回生活者の"企業観"に関する調査」結果を公表

(関連情報:2012年3月12日 朝日新聞、同センターホームページ)

(財)経済広報センターは、社会が企業をどのように評価しているかを、定点観測するため、「第15回生活者の"企業観"に関する調査」を実施し、その調査結果を公表した。

同調査は、様々な職種、世代で構成される「社会公聴会員」(4,054人)の中で、インターネットで回答可能な「eネット社会公聴会員」(3,145人)を対象に、2011年12月8日から12月19日にかけて実施(有効回答数:63.9%)、「企業に対する認識」や「企業に対する信頼度」のほか、「信頼を勝ち得るための重要事項」、「企業からの発信で不足している情報」などを調査。

「企業からの発信で不足している情報」は何かという問いに対して、「不良品や不祥事に関する情報」が57%で最多、男女共に一番不足している情報だと感じ、次ぐ「企業の社会的責任に関する方針・行動指針に関する情報」(38%)、「企業理念やビジョンなど、経営の考え方に関する情報」(37%)を大きく上回る結果となった。

<コンプライアンス >
日本証券業協会「Jアイリス」への登録が2012年2月末で全上場企業の6割を超える

(関連情報:2012年3月7日 日本経済新聞、日本証券業協会ホームページ)

日本証券業協会は、役員らによるインサイダー取引を未然に防止するシステム「Jアイリス」(内部者登録・照合システム)への登録が2012年2月末で2,154社に達し、全上場企業に占める割合が6割を超えたと発表した(なお、同会HPによると、2012年4月2日現在、61.53%にあたる2,196社が登録)。

同協会および各証券取引所は共同で、未登録会社への個別訪問等によるアプローチなどを積極的に実施した結果、8ヶ月間で365社が新規登録。同協会は今後も、「Jアイリス」への登録促進を強化していく予定。

Point!

「Jアイリス」は、役員らの株式売買に際して、証券会社による登録情報との照会、本人確認を通じて、インサイダー取引の早期発見、抑止効果を狙ったシステムであり、多くの企業がその有効性に期待して登録を進めている実態がうかがえます。

<環境>
サッポロ不動産開発が恵比寿ガーデンプレイスで「ミツバチ」の飼育を開始

(関連情報:2012年3月8日 サッポロホールディングスホームページ 他)

サッポロホールディングス傘下のサッポロ不動産開発は、本年3月8日より保有物件である「恵比寿ガーデンプレイス」(渋谷区恵比寿)内のサッポロビール本社棟3Fテラスにおいて、ミツバチの飼育を開始した。

サッポログループは2010年から札幌中心部のビルの屋上でセイヨウミツバチの飼育を始め、採蜜した蜂蜜を使った「さっぱち」ブランドの商品の店頭販売などを行ってきた。

このたび恵比寿で飼育するのはミツバチの中でもからだが小さく、毒性の弱い種類にあたるニホンミツバチ。ミツバチの生育環境を整えるためにビル内に緑地・菜園を整備し、飼育はサッポログループ社員が行う。

Point!

本件は、環境指標生物(その生物の生息していることが当該地域の自然環境の豊かさのバロメーターとなる種)であるミツバチの飼育のために、札幌や恵比寿にある同社グループのビル内に緑地・菜園を整備することを通して、周辺地域の自然環境を豊かにすることを目指した取組です。

海外トピックス2012年3月に公開された海外のCSR等に関する主な動向をご紹介、コメントします。

ウォルト・ディズニーが、期限付き・定量評価可能なCSR行動計画を策定開始

(関連情報:2012年3月29日 同社プレスリリース)

米のメディア・娯楽大手のウォルト・ディズニーは3月29日、同社のCSR行動計画「Citizenship Target 2012」を発表した。

計画では、同社の3つの行動指針を実現するための具体的要素を"Commitments(必達目標)"として提示。それぞれの必達目標をさらに細分化して複数の"Target(達成目標)"を設定した。すべての達成目標は、2012年から2020年までの範囲で実行・達成の期限付き。また、原則的にその達成度を定量的に評価可能な項目で構成している。

同社では、今後発行する年次のCSR報告書で、行動計画の達成度を評価・公表していくとしている。

GRIガイドラインの第4版作成に向けたパブリックコメント結果を公表

(関連情報:2012年3月7日 GRIプレスリリース)

CSR(持続可能性)報告書の国際的なガイドライン「グローバル・レポーティング・イニシアティブ(以下GRI)」は3月7日、2013年に完成を予定している同ガイドラインの第4版(G4)の作成作業に先立ち昨年8~9月に実施したパブリックコメントの結果を発表した。

GRIは、G4の作成に当たり、多様なステークホルダーの意見を集約・反映するため、ステークホルダー代表で構成されるワーキンググループ(WG)が作成作業に当たるプロセスを採用。その上で、さらに広く意見を収集する方法としてパブリックコメントを実施した。インターネットを介して実施したパブリックコメントには、約1カ月の期間中に2300人から意見が寄せられた。各質問項目について、上位に挙がった回答は以下の通り。

全文はPDFでご覧いただけます