コラム/トピックス

金融庁がCGコードの改訂案を公開、プリンシプル化・スリム化目指し原則を再整理

2026.4.14

金融庁は2026年2月26日、コーポレートガバナンス・コード(CGコード)の改訂案を公表した。同コードの改訂は2021年以来の3度目。今回は企業向けの具体的指針となる「原則」について、類似・重複する内容・項目を再整理し、全体をスリム化したのが大きな特徴だ。今年夏の確定を見込む。

今回の改訂では、「プリンシプル化」と「スリム化」が主な柱。新設した「序文」で、企業側の対応コストや開示負担の軽減だけではなく、経営者が中長期的な企業価値向上を検討・実行するための一助となることが、再整理の趣旨と説明している。その上で、情報開示のみならず、「本コードの各原則への対応の実質化に取り組むことが期待される」と述べている。

プリンシプル化では、「一見抽象的で大掴みな原則」を提示し、原則に適った行動か否かを企業の判断に任せるという同コードの基本姿勢をより反映。一方のスリム化では、現コードで5つの「基本原則」を改訂案は4つに改変した。その上で、下位にある「原則」も、内容の重要性や重複などに応じて整理した。

具体的には、現コードの「補充原則」を仕分けした。重要性が高い項目は「原則」に格上げする一方、他の原則の補助的な位置付けとすることが妥当な項目は新設の「解釈指針」に振り分けた。さらに、必要性が低下したものや他と重複するものは削除している。現コードの「補充原則」は、「基本原則」や「原則」の内容を企業が取るべき具体的な行動レベルで表現するのが目的。

【図】「原則」の再整理イメージ

「原則」の再整理イメージ
「原則」の再整理イメージ

出典:第2回コーポレートガバナンス・コードの改訂に関する有識者会議資料

例えば、現コードでそれぞれ基本原則に位置付けられる「1.株主の権利・平等性の確保」と「5.株主との対話」は、重要性が高い一方、重複することなどから、「1.株主の権利・平等性の確保」に統合した上で、冒頭に引き上げられた。

サステナビリティ関連では、4か所に分散する社会・環境問題の課題認識や基本的方針などの内容を集約。「原則4-4.取締役会の役割・責務(4):サステナビリティを巡る取組み」にまとめた。また、人材の多様性確保についての項目は、現コードの補充原則の内容のまま原則に格上げ。努力目標とも読める表現から、数値目標の設定や実現に向けた方針、進捗の開示などを明確に求める原則に変えた。

【参考情報】
参考情報:2026年2月19日 金融庁HP
https://www.fsa.go.jp/singi/revision_corporategovernance/index.html

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