店舗における侵入窃盗とその対策について【災害リスク情報 第42号】
2012.3.1
1. はじめに
警視庁発表の過去10年間のデータによると、年間において侵入窃盗の発生は2~5月にかけて多くなる傾向が有り、特に3月が顕著である。これは、年度末・年度初めを控えた在庫品・現金の増加によって侵入窃盗が誘発されているものと考えられる。侵入窃盗による犯行手口は窓やシャッターなど什器・備品を破壊することが多く、ひとたび窃盗被害を受けると、商品や現金の損失だけではなく店舗の修復費用も必要となり、多額の被害が発生する。このため、高額商品や現金を保管する店舗においては、侵入窃盗対策を講じることは必須であり、過去の侵入窃盗の手口を参考にすることが有効である。
本稿では、最近の店舗を対象とした侵入窃盗による被害例を取り上げ、その対策について検討する。
2. 侵入窃盗認知件数の傾向
年間における侵入窃盗の認知件数の推移を図表1に示す。横軸は月、縦軸は各月の侵入窃盗認知件数を年間の侵入窃盗認知件数で除したものである。縦軸の値は、過去10年間の平均値をとった。図表1から、侵入窃盗の認知件数は年末から増え始めて3月にピークとなることが分かる。年度末前後には侵入窃盗リスクが高まっていることから、この時期には侵入窃盗への対策を見直すことが望ましい。
ただし、過去 20年間における侵入窃盗の認知件数の統計によると、平成3年から平成14年まで増加傾向にあったが、平成15年からは減少しており、窃盗件数の悪化には歯止めがかかっている状況となっている。
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