レポート/資料

企業のBCM取組みに関わる提言【BCMニュース(2013年1月)】

2013.1.1

はじめに

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、広範、かつ長期的複合災害であったことから、企業の事業継続への取組みを始め、様々な活動へ大きな影響を及ぼすこととなる未曾有の大災害であった。

本稿では、企業に取組みが求められる事業継続マネジメント(BCM)を、東日本大震災の事例を参考に、その実効性を高めていくための各種課題を浮き彫りにする。その過程では、インターリスク総研社が2011年8月から9月にかけて実施した日本の全上場企業(3,209社。ただし、被災地に本社を置く企業は除く)に対してのBCM取組状況に関する実態調査(以下当社調査 注)で判明した結果を参照した。これら知見に基づき、今後の事業継続の取組みに関して以下5項目につき提言したい。

提言1:社会的責任の一環としての取り組み

企業は、大災害が発生しても、倒産することなく事業を継続し、社会的な責任を果たす役割を有する。企業は、事業を継続し、組織としての存続性があってこそ、様々な社会貢献を実現できるのだ。緊急時、企業は自治体や様々な団体と連携し、例えば食料供給や緊急物資の収集・配送など社会貢献が求められる。緊急事態が発生した場合でも、平常時に備えた対策がきちんと有効に働くことが大事であるし、地域住民、取引先、自治体との機能的な連携は欠かせない。図1は、当社調査による日本企業の事業継続に取組む契機についての調査結果であるが、「コーポレートガバナンス・CSR(企業の社会的責任)の一環」、「顧客への供給責任を果たすため」や「従業員を守るため」といった自発的な判断が大きく影響している。つまり、事業継続への取り組みについては、いかにして社会的責任を果たすかという視点で取組んでいく必要があるといえよう。

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