東アジア諸国における事業継続取組みの現状について ―我が国企業の製品・サービスの安定供給のために―【BCMニュース(2012年4月)】
2012.4.1
昨年に発生したタイの大洪水で露呈したように、日本国外の地域で発生した自然災害等により現地企業1の操業が停止した場合、これら企業から製品や原材料等の供給を受ける我が国企業の操業レベルも低下あるいは停止してしまう。我が国企業が安定的に製品・サービスを供給し続けるためには、我が国企業側の事業継続への取組みのみならず、現地企業側でも事業継続への取組みを推進していることが重要になってくる。本稿では、我が国企業への製品・サービスの供給地域として重要な位置を占める東アジア諸国(インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナム)2を中心に、現地企業における事業継続の取組みの現状と、我が国企業が現地企業に事業継続の取組みを働きかける際のポイントを解説する。
1. 東アジア諸国におけるBCP取組みの概要
(1) BCP策定状況について
東アジア諸国において、BCPを「作成済み/作成中である」、「作成していない」、「BCPについて知らない」としている企業の割合は、国別に<表1>3のとおりである。東アジア諸国の中で相対的にBCP取組みが進んでいる(「作成済み/作成中である」の割合が高い)のは、シンガポール、インドネシア、フィリピンとなっている。
一方で、タイ、ベトナム、マレーシアでは、BCPの取組みが進んでいないことが見て取れる(「作成していない」または「BCPについて知らない」の割合が高い)。よって、タイ、ベトナム、マレーシア地域の企業から製品・サービス等の供給を受けている我が国企業は、当該企業がBCPの取組みが十分であるかどうかを今一度、確認する必要があろう。また、上記地域においては、「BCPについて知らない」という企業の割合が高いことから、我が国企業がBCPの取組みを要請する場合でも、BCPとは何か、なぜBCPが重要か、などを認識してもらうことから始めることが効果的であると推察される。
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