震災とソーシャルメディア ~可能性と課題~【情報セキュリティニュース(2011年10月)】
2011.10.1
近年、世界的にソーシャルメディアの隆盛が報じられ、Twitterなどグローバル展開サービスにおいては利用者数が億単位を示すなど、準インフラとしての機能を持ち始めている。2011年3月11日に発生した東日本大震災では、東日本の非常に広い範囲に被害が及び、通信インフラ、交通機関の麻痺などにより、安否確認、情報収集等をはじめとした著しい支障がもたらされたが、この際にも、ソーシャルメディアが情報伝達、安否確認等に大きな役割を果たしたことがよく知られている。
特に震災時には情報収集の手段が限定される中で、今回の地震で有効に機能したソーシャルメディアの活用を検討している企業・組織も増えてきている。
その一方で、ソーシャルメディアを企業・組織として活用するにあたっては、その特性から、情報を受けとる場合、発信する場合とも、留意すべき課題も多い。
本稿ではソーシャルメディアとはいかなるものか、その特徴、大規模震災時のメリット及びデメリット、企業が活用する際のサービス選択の観点、留意点、セキュリティ面等について詳述する。
1. ソーシャルメディアの定義と特性
「ソーシャルメディア」の定義は、識者によってそれぞれに考えられており、まだ確立したものがないが、本稿では「個人が大規模な広がりを伴う多数の人に対して情報を発信し、情報を受け取った側がそれに対するレスポンスを返すという双方向コミュニケーションで情報が形成されていくweb上のサービス」と整理することとする。このサービスを利用したユーザー間でのコミュニケーションが大規模に広がり、その情報が複数のユーザーの目に触れ影響を与えるなど、メディア的な概念を帯びるようになった。これがソーシャル「メディア」と呼ばれるようになった所以である。
"Social Media"という言葉がWikipediaに掲載されたのは2006年と言われ、日本ではTwitterの広まりと共に2009年頃から徐々に用いられるようになってきた。
ソーシャルメディアの特性として、
- 直接性 … 情報所有者が直接投稿する
- 即時性 … 投稿したいときに投稿でき、 投稿内容は即時に多数の受け手が閲覧可能となる
の2点が挙げられる。
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