情報処理実態調査等から見る企業に必要な情報セキュリティ対策のポイント【情報セキュリティニュース(2011年2月)】
2011.2.1
1. はじめに
2010年度になってからも、お客さまから情報セキュリティ対策や個人情報漏えい事故の事後処理の相談をいただくことが相変わらず多い。2005年の個人情報保護法施行から約6年が経過し、企業・組織の情報セキュリティ対策は進んでいるはずであるが、個人情報漏えい事故は少なからず起きており、また、企業・組織は自社の情報セキュリティ対策が十分でないと感じている。
情報セキュリティ対策には「これでいい」という限度がなく、コストとロードがかかるものであるが、限りある企業・組織の資源の中で効率的に対策を講じるにはどうしたらいいだろうか。 そこで本稿では、個人情報漏えい事故の傾向と企業・組織における情報セキュリティ対策の取組傾向を見ながら、効率的な情報セキュリティ対策について考えていきたい。
2. 個人情報漏えい事故の傾向
NPO日本ネットワークセキュリティ協会の「情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」では、新聞、インターネットニュース、組織のリリース文書などで公表された情報漏えい事故が集計されている。これによると2009年に発生した個人情報漏えい事故は1,539件と、1日あたり約4.2件もの事故が発生していることになる。
また、2009年の事故による漏えい人数合計は5,721,498人であり、事故1件あたりの漏えい人数は約3,924人と多い。
次に、漏えいした情報の内容を見てみると、2008年と比較して2009年は漏えいした情報の価値が高い事故が増えている。これは経済情報(口座情報、クレジットカード情報、所得情報など)やセンシティブな情報(健康・医療情報、嗜好・思想情報など)等の重要な内容を含む個人情報漏えい事故が増えているということであり、事故によって被害者(個人情報の本人)に与える損害・苦痛はもちろん、漏えい元である企業・組織が被る損害も社会的信用や損害賠償の面で大きくなっていると言える。
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