
2016年の中国における台風予測【中国風険消息(中国関連リスク情報)2016年 第3号】
2016.8.1
はじめに
2016年7月に第1号台風「ニパルタック」が発生し、中国大陸に上陸しました。この台風は、中心気圧が900hPaに達した超大型で、非常に強い勢力を維持しながら台湾に上陸した後、勢力をやや弱めつつも強い暴風雨を伴って福建省に向かい、.田、福州などの地域に被害を及ぼした後、7月10日に熱帯低気圧に変わりました。
統計資料の集計データによれば、1949年から2015年までの期間で、1973年と1998年を除いた毎年1月から6月に、太平洋北西と南シナ海では平均4.1個の台風が発生しています。今年の第1号台風は、1951年の記録以来、過去2番目に遅い発生となりました。台風発生が遅れた原因は、エルニーニョ現象【1】であると思われます。
今年は、全般的に台風の来襲時期が例年と比較して遅いと予測されていますが、依然として台風への備えを怠ってはならないと言えます。
1.2016年中国の台風予測
国家海洋環境予報センターが発表した情報によると、2016年に太平洋北西と南シナ海で発生すると予想される熱帯低気圧の数は21-23個で、平年同期の発生数25.6個及び2015年の27個より少ない数となっています。
また、2016年は、5-7個が中国沿岸に上陸する予想となっており、平年の数7.6個よりやや少ない見込みとなっています。上陸場所は、主に華南沿岸で約3-4個、華東沿岸に2-3個が上陸し、0-1個が北部区域に影響を及ぼすと予測されています。
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