コンサルティングメニュー

水災リスクコンサルティング

2024.4.1

コンサルティングの概要

近年、豪雨や台風による洪水が日本全国で多発し、建物、設備の浸水による長期にわたる事業の中断や、従業員の人命を脅かす、甚大な被害が発生しています。
洪水の被害から、大切な人命や、事業所の資産を守り、被害を最小限にとどめるための対策として欠かせない、「水災リスク評価」や「水災BCP策定」についてご支援します。

コンサルティングの詳細

検討の手順

  1. 1 浸水ハザードの確認
    • ○○川の氾濫、□□湾の高潮…
      • 浸水深
      • 浸水到達時間
      • 浸水想定時間
  2. 2 被害の想定
    • 直接的な被害…建物・設備、製品・原材料の浸水…
    • 間接的な被害…停電、断水、通信の途絶、道路の寸断…
      • 自社の現状の防災対策
      • 防災体制・マニュアル
      • 防水扉、土嚢…
      • 代替生産体制、ファイナンス…
  3. 3 重要業務の選定
    • 優先度の高い通常業務(平時業務のうち中断できないもの)
    • 災害時に発生する業務(→初動対応マニュアルなどで対応)
  4. 4 ボトルネックの特定
    • 重要業務を遂行するために必要な人員、資機材…
      • 人、物、金、情報
  5. 5 BCP発動基準・収束基準の決定
    • 発動点:防災気象情報、影響河川の警報、警戒レベル…
    • 収束点:平常業務の遂行が可能となった時点…

コンサルティング・メニュー名

水災危険度判定
拠点の水災危険を一覧化
  • 優先度の高い通常業務(平時業務のうち中断できないもの)
  • 災害時に発生する業務(→初動対応マニュアルなどで対応)
浸水シミュレーション(簡易分析)
対象拠点付近の最大浸水深マップ
  • 行政のハザードマップより高解像度で拠点周辺の浸水状況を想定することが可能(最小10×10mメッシュ区画,浸水深50cm区分)
  • 水災対策の方針(止水目標高さなど)を定めることができる
浸水シミュレーション(詳細分析)
浸水時系列動画,浸水想定に応じた対策ご提案
  • 簡易分析より細かい浸水深区分で拠点内外を時系列で想定することが可能
  • 水災対策(防水壁,排水ポンプなど)の効果測定をシミュレーションすることができる
  • 時系列の浸水状況が分かるため緊急時タイムライン策定に活用できる
水災リスク調査
リスク調査報告書を作成
  • 事業所における水災リスクの洗い出しにより、水災対策上の課題が整理できる
  • ハード面、ソフト面の両面から有効な水災対策を把握することができる

浸水危険度判定

行政が公開するハザードマップデータを基に、お客さまの保有する各拠点の浸水危険度を判定します。対策優先拠点の選定、全社的な浸水リスクの把握に有効です。
日本全国に多数の事業所を所在するお客様では、すべての事業所の浸水危険度を一覧表の形でご覧になることができ、洪水対策が必要な事業所の優先順位をつけることが可能になります。

アウトプットイメージ①(総合評価表)

必要に応じて、一覧表だけでなく、事業所ごとに浸水想定マップを作成することも可能です。 各拠点につき、公的な浸水マップ等に対象拠点の位置を重ね合わせることで、敷地付近における浸水想定(浸水条件・浸水深)を確認します。

アウトプットイメージ②(浸水想定マップの確認)


浸水シミュレーション(簡易分析)

浸水シミュレーションにより、行政の洪水ハザードマップより高解像度※で浸水状況を想定することが可能です。実施に必要な情報は対象拠点の所在地情報(住所)のみです。
※最小10×10mメッシュ区画,浸水深50cm区分

浸水シミュレーション(簡易分析)の例(河川氾濫を想定)

※DioVISTA/Flood Simulator, 国土地理院数値地図25000(地図画像)を使用

内水氾濫や小規模の河川など、自治体のハザードマップが公表されていない個別の氾濫シナリオに対しても浸水シミュレーションを実施することが可能です。

浸水シミュレーション(簡易分析)の例(内水氾濫を想定)/p>

※DioVISTA/Flood Simulator, 国土地理院数値地図25000(地図画像)を使用


浸水シミュレーション(詳細分析)

河川流域、拠点構内、周辺状況を調査した結果と、各種データを使用した詳細なシミュレーションにより、事業所のニーズに合ったリスク分析・提案を行います。
必要に応じて、一覧表だけでなく、事業所ごとに浸水想定マップを作成することも可能です。

「浸水シミュレーション(詳細分析) 」の効果

  • 前述の浸水シミュレーション(簡易分析)では反映しづらい、事業所固有の地盤高、周辺地域の排水施設、止水対策を個別に反映し、詳細な浸水想定(※)を時系列で評価。
  • 止水対策の効果検証シミュレーションを踏まえた、被害防止・軽減対策の助言が可能。

※最小10×10mメッシュ区画,浸水深10cm区分

「浸水シミュレーション(詳細分析) 」で実施する事項

主な実施事項 内容
行政ヒアリング ・文献調査 河川管理者より 詳細データの入手
現場調査 破堤・越流が懸念される河川の流域や拠点周辺、拠点構内の現場調査
詳細シミュレーション分析 対象拠点への浸水影響を時系列シミュレーション(決壊直後→3時間後→5時間後…など)
報告書作成 浸水想定結果・現地調査に基づくリスク分析・提案

アウトプットイメージ例

浸水シミュレーション(詳細分析)の実施事例

国内の事業所では

  • 地下や地上の重要設備の浸水対策の課題が明確となり、防水
  • 対策工事を実施した
  • 従業員の避難対策などの初動対応や事業復旧計画(BCP)の見直しに活用した
  • 工場内の排水ポンプを稼働させた場合や、ポンプや貯水池を増設した場合の状況をシミュレーションし、被害軽減対策の有効性を検証した
  • 高潮シミュレーションを実施し、現状の嵩上げ、防水対策の有効性を検証した

海外の事業所でも

  • 既往水害の再現シミュレーションを行い、防水壁などの増設・強化対策を検討した
  • 対策工事完了後のシミュレーションを再度行い、有効性を確認した

水災リスク調査

水災リスクが高い拠点や事業上の重要度が高い拠点を対象に、現場調査を実施します。
事前の浸水想定結果と照らし合わせて危険個所を洗い出し、被害軽減、人命安全確保の観点から現状課題と推奨対策を整理します。

主な調査スケジュール

日程(目安) 調査1か月前~ 調査日当日※(基本1拠点4~6時間程度) 調査1か月後
作業内容 日程調整、事前資料手配 ①趣旨説明、 ヒアリング ②屋外施設状況の現場確認 ③屋内施設状況 の現場確認 ④ラップアップ MTG 調査報告書 提出、報告会

※拠点における施設・防災のご担当者にご同席いただきます

主な調査対象、ポイント

調査対象 主な調査ポイント
建物
  • 地表面からの嵩上げ高さ
  • 地下階の有無、用途、止水対策
生産設備・収容物
  • 地表面からの嵩上げ高さ
  • 地下階の有無、用途、止水対策
動力設備
  • 電気設備の設置状況
その他
  • 敷地境界の構造、雨水排水系統の状況
  • 避難場所、避難経路、サーバーの設置状況
  • 水災対策資材・設備の状況
  • 水災対策マニュアル、事業継続計画の整備状況