
2015年度 No.7「ミャンマーにおける地震リスク」
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2015.7.1
はじめに
今回はミャンマーにおける地震リスクについて解説いたします。
<シリーズNO.1>1で概略をご案内しましたが、ミャンマー周辺は世界的に見ても地震多発地帯といえます。
地震多発地帯にも関わらず過去においてそれほど話題に上がらなかったのは、情報公開が限定的であったことや、地震が発生したエリアの損害額が小さかったことなどから、ミャンマーにおける地震が大きなリスクとして認識されてこなかった可能性があります。
1 ミャンマーにおける地震の特徴
図1は過去に発生した地震の震源を赤丸でプロットしたものです。震源が帯状に分布している箇所はプレート境界があることを示しており、ミャンマー周辺が地震多発地帯であることが分かります。
ミャンマーの地震リスクの特徴としては、主に以下の2点が挙げられます。
- ユーラシアプレートの端に位置し、インド・オーストラリアプレートが沈み込む環境にあるため、海溝型地震の影響が大きい。
- 内陸の断層で発生する大きな地震のほとんどはミャンマーの中央部を約1500kmにわたり縦断するサガイン断層で発生している。発生頻度は高く、また主要な都市(首都ネーピードー、マンダレー、ヤンゴン東部の都市バゴー)の近傍を縦断しているため、地震が発生すると影響が大きい。
ミャンマーを含むニュージーランドからパキスタンにかけてのインド・オーストラリアプレートのプレート境界部は、海溝型地震や活断層型地震の多発地帯となっています。
ミャンマーはユーラシアプレートの南端に位置しており、この辺りはインド洋方面からインド・オーストラリアプレート(図1の右図の青い点線のエリア)がユーラシアプレートの下に沈込みながらミャンマー西部国境沿いを北上します。
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