
ベトナムの台風・洪水リスク【インターリスクタイレポート 2014年度 7月】
2014.7.1
2013年11月に発生した台風Haiyanはフィリピンで猛威を振るった後、ベトナムにも上陸し、ベトナムでは6名が死亡し、また13の省と市の住民約86万人・23万世帯の避難が計画されるなど1大きな影響をもたらしました。
地震の少ないベトナムでは風水害が自然災害による損害の大きな割合を占めています。
従業員の安全確保を第一に考え人的・物的被害を最小限に抑えるためには、ソフト・ハード両面での日頃の備えが欠かせません。これから始まる台風・洪水シーズンに向けた対策と罹災後の対応のポイントをご紹介します。
1. ベトナムの台風・洪水リスク
ベトナムは5月から12月に掛けて熱帯性低気圧の影響を大きく受けます。特にフィリピン沖で発生した台風が勢力を保ったまま中部及び北部ハイフォン、ハノイへ上陸した場合に被害が拡大します。
主にフィリピン沖で発生した熱帯低気圧は5月頃よりベトナム北部に襲来し始め、その後、11月にかけて徐々に襲来エリアが南下します。北部では6月~7月、中央部地域では8月~9月、南部では10月~11月に熱帯低気圧の活動のピークを迎えます。この熱帯性低気圧の襲来エリアの北部から南部への移動に合わせ、ベトナムでは右図のように5つの暴風雨地域に分けられています。
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