レポート/資料

2018年度 No.5「ラオスのダム決壊事故」

2018.8.1

2018年7月23日にラオス南部のアッタプー県サナームサイ郡で建設中の水力発電用ダムが決壊し、大きな被害が発生しました。決壊事故が発生した「セーピアン・セーナムノイダムプロジェクト」では、セーピアンダム、セーナムノイダムと6基の補助ダム(Saddle Dam-A~F:下図参照)が建設されており、総貯水容量は50 億m3です。ダムの建設は2013年に開始され、2019年に完工する予定でした。同プロジェクトは、ラオス、韓国、タイの国営企業、民間企業が出資する合弁会社によって進められています。 各企業の出資比率は以下のとおりです。

  • Lao Holding State Enterprise(ラオス) :24%
  • SK Engineering & Construction(韓国) :26%
  • Korea Western Power(韓国) :25%
  • Ratchaburi Electricity Generating Holding(タイ):25%

決壊したのは、セーナムノイダム南西の山間に建設された補助ダムのSaddle Dam Dです。Saddle Dam Dは全長770m、幅8m、高さ16mのダムですが、決壊したのは全長770mのうち約250mの部分です。流出した水量はセーナムノイダム全体の貯水量10億43百万m3に対して4億m3に上っています。

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