
事業継続計画(BCP)・事業継続マネジメント(BCM)に関する取組の公表について ~2016年度・2024年度調査結果の比較~
-
ご登録済みの方は
2025.4.1
- BCP・BCMへの取組みに係る公表について、日経225銘柄の有価証券報告書を対象にした調査を行い、前回調査(2016年度)と比較した。
- 「BCP・BCMに取り組んでいる」旨が分かる記載は30.2%から86.7%と大幅に増加、取組内容の項目別記載率も全ての項目で増加し、内容が充実していることが分かった。
1. 調査の目的・経緯
弊社は、既刊BCMニュース2016 No.4において、日経225の構成銘柄である企業225社を対象に、「有価証券報告書」「HP等」を対象として、BCP・BCMに関する公表の実態を調査した。当時の調査結果では、有価証券報告書にBCP・BCM取組に関する記載のあった企業は全体で30.2%であった。また、BCP・BCM取組に関する記載のあった企業のうち、取組内容にも言及していたのは27.9%であった。
その後実施した弊社の別の調査1ではBCP策定率は年々増加しているものの、BCP・BCMに関する取り組みを不特定多数に開示している割合は減少傾向であった。一方で、BCP・BCMに取り組むメリットとしては「顧客からの信頼の維持」、「株主からの信頼の維持」、「ブランド・風評を守る」等が挙げられており、取組を開示することは上記に資するはずであり、矛盾する結果であった(調査結果は脚注参照)。そこで、実情を把握すべく、日経225の構成銘柄である企業225社を対象(2024年9月時点)に、前回調査時と比較して公表が進んでいるか、公表内容に変化があったかを把握する目的で、BCP・BCMに関する取組の公表の実態を再調査した。本稿ではその調査結果を紹介する。なお、2016年度調査時は「有価証券報告書」と「HP等」を調査対象としたが、本稿における調査対象は「有価証券報告書」に絞っていることをお含みおきいただきたい。
2. 自社BCP・BCM取組に関する公表の有無
「有価証券報告書」において、「BCP・BCMに取り組んでいる」旨がわかる記載があるか(BCP、BCM、事業継続性の確保、の言葉を含むか)を調査した。前回調査時は「BCP・BCMに取り組んでいる」旨が分かる記載のあった企業は全体で30.2%であったが、今回調査では86.7%まで増えていた。さらに、記載のあった企業をセクター2に分けて記載率の変化を調べた結果、全てのセクターで記載率が上がっていることが分かった(図1参照)。
【図1】BCP・BCM取組に関する公表の有無 2016年度/2024年度比較

3. 自社BCP・BCM取組に関する公表内容
次に、2.にて「BCP・BCMに取り組んでいる」旨が分かる記載があった企業のみを対象に、「有価証券報告書」における「BCP・BCM取組に関する公表内容を、2016年度調査時と同じⅰ~ⅶ、ⅹの項目と、「ⅷ)BCPの見直し・充実化」、「ⅸ)訓練実施」の2項目を加えた10項目を対象として調査した(表1参照)。
【表1】公表内容の分類項目

※1_2024年度追加調査項目
※2_訓練については防災・BCPに関係する訓練を対象とし、標的型メール訓練等や事故・インシデント対応等の危機対応を目的とする訓練は対象外とした
「ⅷ)BCPの見直し・充実化」、「ⅸ)訓練実施」の2項目を加えた理由は、「第9回事業継続マネジメント(BCM)に関する日本企業の実態調査報告書」(2022年2月・当社調べ)により、新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえて、既存のBCP等の見直しを約70%の企業が完了/実施中/検討中であったこと、また、BCPに関する訓練を「全く実施していない」と回答した企業が…
ここまでお読みいただきありがとうございます。
以下のボタンをクリックしていただくとPDFにて全文をお読みいただけます(無料の会員登録が必要です)。
会員登録で レポートを全て見る

ご登録済みの方は