コラム/トピックス

SSBJ基準の有価証券報告書開示、時価総額1兆円以上企業は準備着手100%|日本IR協議会調査

2026.10.30

日本IR協議会が9月30日に公表した国内上場会社向けアンケートの結果によると、2027年3月期から始まるサステナビリティ基準委員会(SSBJ)基準に対応した有価証券報告書開示の準備を進めている企業が全体で64%だった。特に、時価総額1兆円以上の企業では100%だった。

一方、1,000億円以上1兆円未満では59%、1,000億円未満では21%だった。

アンケートは、今年7月のコーポレートガバナンス・コード(CGコード)の改訂を受け、上場企業の取り組み状況や課題を把握することが目的。改訂CGコードでは、「原則4-5」が「取締役会は、中長期的な企業価値の向上の観点から、サステナビリティを巡る課題に積極的・能動的に取り組むべきであり、自社のサステナビリティを巡る取り組みについて基本的な方針を策定するほか、適切な対応を行うべき」との記載に変わった。

アンケートでは、「気候変動以外のサステナビリティ課題(人権、従業員、多様性等)についても対応を強化している」と全体の87%が回答。「人的資本への投資等や適切な分配に関する取組みを進めている」が81%、「取締役会でサステナビリティの基本方針を策定済み」も76%あった。また、いずれも時価総額が大きいほど回答率が高かった。気候変動以外のサステナビリティ取り組みも強化・推進している現状が明らかになった。

今回のCGコード改訂では、「成長投資の促進」や「取締役会の機能強化」などがポイントに挙がる。これらのポイントについてアンケートでは、取締役会が「成長の道筋を構築・提示している」との回答が72%、具体的な「投資計画」を説明しているも64%だった。ただ、同協議会は、「成長の道筋」について時価総額1兆円以上の企業では取り組みが進むものの、それ以下との差が大きいと指摘する。改訂CGコードで機能強化の推進が追記された「取締役会事務局(コーポレートセクレタリー等)」についても、大半の企業が何らかの形で設置しているものの、専任の事務局が能動的に運営しているとの回答は39%だった。

今回の日本IR協議会の調査は、同協会の会員企業を対象に行なわれ、有効回答は156社(回答率24.2%)だった。回答企業のうち東証プライム上場企業が92%、時価総額1兆円以上が36%を占めており、日本IR協議会は「早めの取り組み姿勢が表れる結果」になったとの見方を示している。

【参考情報】
2026年9月30日付 日本IR協議会HP:
https://www.jira.or.jp/file/topics_file1_297.pdf

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