レポート/資料

小売業におけるBCP【BCMニュース(2011年2月)】

2011.2.1

1. はじめに

小売業の国内市場規模は、134兆7千億円とGDPの2割を超え、電気、水道、通信、ガスなどと同じようにライフラインとして、国民の日々の暮らしを支えている。

その小売業における事業継続計画(BCP)の策定状況はどうか。当社では、2010年8月に「国内上場企業の事業継続マネジメント導入実態調査」を実施した。その結果、BCPを「策定済み」「策定中/策定の予定がある」とした上場企業の小売業は、41社中18社(43.9%)であった。全業種の平均数値は58.3%であり、小売業におけるBCPへの取り組みには課題が残っているといえる。

そこで本稿では、優れた緊急事態対応がストアロイヤリティ(店舗への愛着度)を大幅に高めた事例を紹介し、小売業における緊急事態対応とBCPへの取り組みの重要性を示す。その上で、小売業の大規模災害における事業継続の対応策を紹介する。

2.小売業における緊急事態対応とBCPへの取り組みの重要性

日々目まぐるしい市場の変化への対応に追われる小売業においては、リスク管理、緊急事態対応、BCPといったテーマはついつい後回しにされがちである。「めったにないことに対応している時間はない」という反応を受けることも少なくない。果たして本当に「めったにないこと」か。以下は、日本におけるチェーンストア産業の生みの親の一人といわれる日本リテイリングセンターの故渥美俊一氏が分類した小売業における緊急事態である。

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