ミャンマーで洪水が発生(2015年8月)【インターリスクタイレポート 2015年度 No.4】
2015.8.1
7月中旬から続く記録的な豪雨により、ミャンマーの14の管区・州の内、12の管区・州で洪水が発生し、被害はさらに拡大する可能性があります。こうした事態を受けて、政府は特に被害が深刻な4つの管区・州を洪水による被災地域に指定しました。
原因
季節風による大雨が7月16日頃から継続的に降った結果、ミャンマー各地で河川水位が上昇して河川氾濫が発生しました。加えて、ベンガル湾で発生したサイクロンKomenの影響により、さらに状況が悪化しました。7月26日にベンガル湾で発生したサイクロンKomenはバングラデシュに上陸したのち、インド東部に進路をとり両国に洪水や土砂崩れなどの大きな被害をもたらしましたが、ミャンマーでは特に洪水被害を深刻化させました。
被害状況
国連機関のUNOCHA(国際連合人道問題調整事務所)によると、2015年8月4日時点で被災者数は約26万人(うち子供は約9万人)、また69人の死亡が確認されています。約6000戸の家屋が全壊し、農耕地は約40万ヘクタールが浸水(うち約20万ヘクタールに作物の被害が発生)したほか、道路、鉄道や橋の被害が発生しているとの情報があります。政府は特に深刻な影響を受けている中部と西部の4つの管区・州(サガイン管区、マグウェ管区、ラカイン州ならびにチン州)を被災地域に指定しました。
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