SDGs達成度、日本は7年ぶりのランク上昇で過去最低挽回も、ジェンダーなどが深刻課題のまま
2024.9.4
国連「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」が2024年6月17日公表した「持続可能な開発レポート2024」によると、SDGs目標達成度で日本は対象167か国中18位と、過去最低だった昨年から3ランク上昇。2017年の11位以来の横ばい・降下傾向を7年ぶりに挽回した。
グラフ 日本におけるSDGs達成度ランキング推移
SDSNは16年から報告書を毎年発行。SDGsの17個の目標ごとに「達成済み」「課題が残る」「重要な課題」「深刻な課題」の4段階で各国の達成度を評価している。
今年の1位はフィンランドで、4年連続のトップ。2位スウェーデン、3位デンマーク、4位ドイツ、5位フランスと続き、4位のドイツまでは前年と同じ。また、24位のオランダを含む上位は、18位の日本を除いて欧州の国々が占めた。
表1 2024年SDGs達成度ランキング
日本は、10個の目標で前年から進捗の評価。一方で、「深刻な課題」と評価された5個の目標は昨年と同じ顔触れ。特に目標5(ジェンダー平等を実現しよう)、目標13(気候変動に具体的な対策を)は、16年から連続だ。目標5では国会議員の女性比率の低さと男女の賃金格差が、目標13では化石燃料の燃焼による二酸化炭素排出量の多さなどが、引き続き問題視された。
表2 2024年の日本の達成度の対前年変化
(出典:SDSN報告書)
※各目標のアイコンの色は、赤「深刻な問題」、オレンジ「重要な課題」、黄色「課題が残る」、緑色「達成済み」。矢印は前年からのスコアの変化を示す。
表3 日本のSDGs各目標の達成度
報告書では世界全体のSDGsの達成度について「SDGsのターゲットのうち、2030年までに達成見込みは約16%に限られ、残りの84%は進捗が限定的か後退している」と指摘した。
【参考情報】
2024年6月17日 国連持続可能な開発ソリューション・ネットワークHP
https://sdgtransformationcenter.org/reports/sustainable-development-report-2024
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この記事は「ESGリスクトピックス2024年度 No.5」(2024年8月発行)の掲載内容から抜粋しています。
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