「脱炭素行動」を従業員に習慣化させるために企業が今すぐやるべきこととは?
2025.11.25
企業における脱炭素の取組はトップの方針だけではなかなか進みません。
最終的に現場の行動が変わらなければ、目標達成は絵に描いた餅になりがちです。
それでは、従業員が自発的に、持続的に脱炭素行動をとるようになるにはどんな工夫が必要なのでしょうか?ポイントをわかりやすく解説します。
流れ
- 行動を簡素化し、業務プロセスに組み込む
- 「削減量の見える化」で従業員のモチベーションアップ
- 従業員の行動変容を促す企業の事例は?
- まとめ
行動を簡素化し、業務プロセスに組み込む
ある行動が習慣化するためには、どうすればいいのでしょうか?そのためのポイントは、「やることを簡素化すること」が必要になります。
脱炭素に向けて新たな行動をとるように求められると、多くの人は「余計な仕事が増えた」と感じてしまう可能性があります。そう受け止められないようにするためには、既存の業務フローに組み込むことが習慣化を促します。

具体的には、次のような形で既存の業務フローに組み込むことが考えられます。
ケース1 購買プロセスに「環境指標」を導入する
企業が原材料、部品、サービスなどを購入する際、価格、品質、納期などが主な選定基準となっています。この基準に加えて、仕入先がどれだけ環境に配慮した活動をしているのかを測る「環境指標」を導入すれば、購買プロセスの中でCO2の排出量の削減、再生可能エネルギーの利用、環境認証の取得などの観点を考慮することが可能になります。
ケース2 会議の開催ルールに移動基準を設ける
会議を開催する際、参加者が物理的に移動すると交通手段によってCO2が排出されます。不要な移動を減らして排出量を削減するために「会議は原則オンラインで実施する」「公共交通機関を優先する」といったルールを設けることで、「余計な仕事」を増やすことなく脱炭素行動を促すことにつながります。
「削減量の見える化」で従業員のモチベーションアップ
また、「削減量を見える化」することも、脱炭素行動の習慣化につなげることが期待できます。
削減量が見える化されると、「どの行動」が排出量削減に向けて最も効果があるのかが分かり、より効率的でインパクトの大きな脱炭素アクションを選択できるようになります。
具体的には、個人・チーム単位で、実際のCO2の削減量や、削減につながった行動をダッシュボードで可視化したり、「この会議をオンラインにしたら年間○kg削減」といった即時的なインパクトを表示したりすることが効果的です。
また、短期的なインセンティブ(ポイント、社内表彰)と、長期的な評価(人事評価・目標管理に紐づける)をバランスよく組み合わせることで、従業員が自身の行動が正当に評価されていると受け止められるようになり、脱炭素行動がより継続しやすくなります。
従業員の行動変容を促す企業の事例は?
従業員の脱炭素行動を習慣化していくうえで、参考となる企業の事例をご紹介します。
ICTサービス・ソリューション事業などを展開するNTTドコモビジネス株式会社は、「Green Program for Employee※」というプログラムを作り、従業員一人ひとりの環境意識向上と行動変容を促すことを目指しています。
このプログラムでは、従業員はリモートワークの実施・公共交通機関の利用、省エネ行動などの日々のエコアクションをデータとしてアプリに記録・計測します。これにより、個人の行動が具体的にどれだけのCO2削減に貢献したか(CO2換算など)が可視化されます。
さらに、収集したデータをもとに企業全体の目標達成度に対する個人の貢献度を明確にし、ランキング形式やゲーミフィケーション要素を取り入れることで従業員のモチベーションと継続性を高め、企業の環境目標達成を従業員自らの主体的な活動として加速させています。
※出典:NTTドコモビジネス株式会社ホームページ
https://www.ntt.com/business/solutions/gxesg.html
まとめ
企業の脱炭素経営の実現に向けては、トップダウンの推進力だけでなく、現場の従業員の自発的な行動を促すことが欠かせません。そして、従業員の脱炭素行動の習慣化に向けては、今回取り上げた「行動の簡素化」、「業務プロセスへの組み込み」、「削減量の見える化」など、自社の状況に合わせた工夫が必要となります。従業員の行動変容を促し、持続可能な未来に向けて一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
脱炭素は、今や企業にとって
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