HACCPが「書類作業」になっていませんか?―中小食品工場で見直したい3つのポイントとは?
[このコラムの執筆者]
- 専門領域
- 食品安全
- 役職名
- リスクマネジメント第三部
危機管理・コンプライアンスグループ
テクニカルアドバイザー - 執筆者名
- 昆野 七重 Nanae Konno
2026.2.16
HACCP制度化から時間が経ち、「導入はしたものの、今の運用が本当に機能しているのか自信が持てない」という声をよくお聞きします。
記録や帳票は増えたのに、現場の安心感や事故防止の実感が伴っていない――そんな感覚をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
食品安全や食品衛生のコンサルティングサービスを提供するMS&ADインターリスク総研では、現場の負担とリスク低減のバランスを取りながら、HACCP運用見直しのご支援が可能です。
このコラムでは、まず押さえておきたい3つの見直しポイントをご紹介します。
流れ
- 1. HACCP導入で記録は増えたのに、安心感は増えていない…
- 2. HACCP運用で見直したい3つのポイント
- 3. 自社だけでのHACCPの見直しに限界を感じたら
- 4. まとめ:HACCP運用を現状に合わせてアップデートしたい方へ
1. HACCP導入で記録は増えたのに、安心感は増えていない…
HACCPを導入して数年経つと、こんな感覚はないでしょうか。
- 記録は毎日書いているが、見直しや振り返りはほとんどしていない
- 監査前だけ帳票の整理に追われる
- 現場から「書くことが目的になっている」と不満が出ている
- 担当者が変わるたびに、運用ルールが少しずつ変わってしまう

HACCPは本来、「危害要因を把握し、重要なポイントを継続的に管理するための仕組み」です。
ところが、導入から時間が経つにつれ、仕組みが実態と合わなくなり、「とりあえず帳票に記録しておく」状態になってしまうケースが少なくありません。
2. HACCP運用で見直したい3つのポイント
HACCP運用を見直す際に、まず確認したいのは次の3点です。
① 記録と現場の実態が合っているか
- 実際に行っている管理項目と記録項目が一致しているか
- 「記録するための測定」「記録するためのチェック」になっていないか
- 頻度や項目が過剰で、現場の負担になっていないか
定期的に現場の実態を把握し、記録方法等を見直すことが求められます。
② リスクの変化を反映できているか
- 新商品・新設備・原材料変更時に、HACCPプランを見直しているか
- クレームやヒヤリハットの情報が、危害要因分析に反映されているか
導入時のままのプランでは、現在のリスクに対応できていないことがあります。
③ 教育・引き継ぎの仕組みがあるか
- 担当者が変わっても運用が続くような引き継ぎができているか
- 新人・パートへの教育が「マニュアル読み合わせ」で終わっていないか
- 年1回程度、HACCP全体を振り返る場があるか
「なぜこの管理が必要か」といった目的を共有できているかが、現場での理解度を左右します。
3. 自社だけでのHACCPの見直しに限界を感じたら
現場を日々見ているからこそ、
- 何が問題なのかが“当たり前”になりすぎて見えない
- 監査で毎回似た指摘を受けるが、根本的な対策に踏み込めない
- 現場と経営層や品質保証部門の間で、負担感や優先度の認識がずれている
といった壁にぶつかることもあります。
コンサルティング会社など、第三者が入ることで、
- 「本当に必要な記録」と「減らして良い記録」の整理
- 現場の負担とリスク低減のバランスの検討
- 経営層・取引先への説明材料の整理
がしやすくなります。
4. まとめ:HACCP運用を現状に合わせてアップデートしたい方へ
このコラムでは、HACCP運用が「書類作業」になってしまう背景と、見直しの際に押さえたい3つのポイントを簡単にご紹介しました。
- 記録と実態のズレ
- リスクの変化の未反映
- 教育・引き継ぎの不足
とはいえ、最適な運用の形は、業種・設備・人員体制・取引先の要求によって大きく変わります。
「自社のHACCP運用を見直したいが、どこから手を付ければ良いか分からない」
「現場の負担を増やさずに、監査にも耐えられる仕組みにしたい」
とお考えの方は、まずはお問い合わせフォームよりご相談ください。
貴社の状況を伺い、現実的な見直しの進め方をご提案いたします。
(下記フォームの「HACCP運用支援」をチェックしてご相談ください)