レポート/資料

タイの洪水災害について(第3報)―タイ洪水後の復旧に向けた対策―【災害リスク情報 号外】

2011.11.1

大洪水が続くタイでは、冠水した中部アユタヤ県等の工業団地での排水作業が開始され、11月22日現在、バンパイン、ファクトリーランド工業団地の2箇所ではすでに排水作業が完了、ロジャナ、ハイテク、ナワナコン工業団地では作業が継続されており、さらにサハ・ラタナナコン工業団地でも来月中旬からの排水開始が予定されています(下図参照)。

被災から約1ヶ月が経過し、被災した工業団地では復旧に向けた取組が徐々に本格化し、工業団地によっては来月中旬から一部操業再開の見込と報道されています。

しかしながら、各工場では1ヶ月間も水に浸っていた建物、機械設備を元に戻し操業を再開させるには困難を極めることが予想されます。また、復旧作業には、電力・水・道路等のライフラインの復旧、安全・衛生管理を確保した上での貴社従業員の要員確保、機械設備メーカーのサポートが前提となります。本稿では洪水収束後のいち早い復旧に向けた対策のポイントをご紹介します。

1. 被害状況の確認・把握

  • 水が収って水が引き、構内への立ち入りが可能になった段階で、まずは被害状況の確認を行います。約1ヶ月も水に浸っていたため、特に生産設備の被害は甚大になることが予想されます。
  • 浸水段階で予想していた被害状況と比較することで、復旧に向け策定していた当初のスケジュールの修正・確定、関係者との連絡・情報共有にも役立ちます。

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