レポート/資料

タイの洪水災害について(第2報)【災害リスク情報 号外】

2011.11.1

概況

10月28日からのタイランド湾の大潮を迎え、チャオプラヤ川の水位が上昇、バンコク都北西部での浸水被害は拡大している。ドンムアン空港に設けられた政府対策本部も29日に浸水し、南方10kmのタイ石油公社建物内に移動を余儀なくされた。
浸水を警戒する地区では多くの住民が郊外へ脱出したり、飲料水、食料品の買いだめによる品不足が深刻となっている。

31日には大潮のピークを迎えたが、都市中枢部においては浸水には至らず、商業地区や日本人居住者が多いスクムビット地区では大きな被害は出ていない。

タイ政府は浸水対策など、諸準備に充てるため10月27日から31日を特別公休日に指定したが、30日時点でその後の延長はされないこととなった。

バンコクポストの報道によると10月31日に政府灌漑局が今後の排水計画を内閣に提出したとのことである。それよれば、北部から流入した水量のうち99億m3がバンコク東西部の海にすでに排水され、55億m3が北部及び西部に残っているものと推定され、バンコクの排水能力が5.5億m3/日であることから、ここ10日間で都内の水が排出される見込みとのことである。今後タイランド湾の潮位は11月10日から再び大潮を迎え上昇し、13日にピークに達する見込みであるが、計画が順調に進めばバンコク都内の20の区が浸水から逃れられる可能性が80%はあるとバンコク副知事は述べている。

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