PLレポート 製品安全(2014年9月)
2014.9.1
国内のPL関連情報
農林水産省が「食品への意図的な毒物等の混入の未然防止等に関する検討会報告書」を取りまとめ
(2014年7月15日 日刊水産経済新聞)
農林水産省は6月27日、「食品への意図的な毒物等の混入の未然防止等に関する検討会報告書※」を取りまとめた。2013年12月末に群馬県の冷凍食品工場で発生した意図的な農薬混入事案を受け、農林水産省が検討会を本年4月に設置、3回の協議を経て、今回の報告に至った。
同検討会では、食品製造業のみならずセントラルキッチン方式をとっている外食、店舗内製造を行っている中食等、フードチェーン全体の関係者が共有できることを念頭に検討が進められた。
同報告書では、食品事業者において食品防御(フードディフェンス)のための対策導入が不可欠とし、以下の4点を整理している。
- 従業員等による意図的な異物混入も発生しうると考えたフードディフェンスの必要性を意識する
- コミュニケーション等を通じて意図的な混入をしたいと思わせない職場風土をつくる
- 脆弱性評価やその対策等、意図的な混入を実行し難い環境をつくる
- 事案の発生は完全には防げないため、併せて危機管理体制を整備しておく
消費者事故調が機械式立体駐車場で発生した事故の調査報告書を公表
(2014年7月18日消費者庁)
消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は7月18日、機械式立体駐車場で相次いで発生した死傷事故を受けて、これらの事故原因と再発防止策及び関係当局への規制強化の提言をまとめた報告書を公表した。
全国の機械式立体駐車場は累計約54万基。死亡・重傷事故は平成19年度以降少なくとも26件(死亡10件)発生しており、うち子どもの死亡は3件。このような状況を受けて、事故調では、採用されている基数の多い二段・多段方式及びエレベーター方式について、6件(うち死亡したケースは4件)を選定し、事故原因等について調査した。
同報告書において、6件の事故に共通した原因として「マンション等の日常の生活空間における実際の利用環境や行動特性が、設計段階で十分に考慮されてこなかったため、人と機械の動きを乖離する機能、緊急時に措置を停止できる機能など、駐車装置が有するリスクを低減させる安全策が十分ではなかった」と指摘。その上で、設計時における従前の意識や発想を改め、適切にリスクアセスメントを行う必要性を強調した。
公園に設置された健康器具による子供の事故防止のため、国土交通省が指針を改訂
(2014年7月11日 国土交通省)
国土交通省は7月11日に「都市公園における遊具の安全確保に関する指針(改訂第2版)」(以下、指針)を公表し、公園管理者等に通知した。
今回の指針改訂は、健康器具系施設※の都市公園への設置が増加するに伴い、主として大人が利用することを目的とした器具・施設を子どもが遊具と区別がつかずに遊びに用いて事故が発生する事例(「懸垂器具から落ちて腕を骨折」「特殊な平行棒から落ちて顎を数針縫う」等)が増加していることを受けたもの。このため、より一層の使用者の安全確保のため、同省はこの改訂を機に、新たに「都市公園における遊具の安全確保に関する指針(「別編:子どもが利用する可能性のある健康器具系施設」(以下、別編))を作成した。この別編では、子どもが利用する可能性のある健康器具系施設に関する安全確保のポイントとして、次のような点を挙げている("「都市公園 における遊具の安全確保に関する指針(改訂第2版)」の概要"より、文中の下線も同省による)。
海外のPL関連情報
CHAPがCPSCに対して玩具等に関するフタル酸エステルの追加規制を推奨
米国の慢性有害性諮問委員会(Chronic Hazard Advisory Panel: CHAP)は、7月18日、米国消費者製品安全委員会(CPSC)に対して、現状使用が禁止されているフタル酸エステルに加えて、複数の種類のフタル酸エステルに関する規制強化を推奨する報告書※を発表した。
CHAPは、2008年消費者製品安全性改善法(Consumer Product Safety Improvement Act of 2008: CPSIA)において、子供向け玩具(children's toys)及び育児用製品(child care articles)に使用されるフタル酸エステル及びその代替物が子供の健康に与える影響を研究するため、CPSCに設置が義務付けられた機関である。本来は、2011年2月までに報告書を公表することになっていたため、産業界及び消費者団体等各方面の注目を集めていたが、今回、当初予定から3年遅れでようやく報告書が公表されたものである。
http://www.cpsc.gov/PageFiles/169902/CHAP
CPSCが新議長の就任と重点取組分野についてリリース
米国消費者製品安全委員会(CPSC)は、7月31日、同委員会の新議長としてオバマ大統領が指名したエリオット・ケイ氏(Elliot F. Kaye)が、議会の承認を経て就任したことをリリース※した。同氏は、2020年10月まで議長を務める予定である。
また、同リリースにおいて、新議長のもとCPSCが重点を置く分野として、以下を指摘した。
- 製品安全基準の整備の一層の推進
- スポーツ中の脳損傷事故等からの若者の保護
- 基準違反製品の輸入に関する検査強化
Elliot Kaye Sworn In As 10th Chairman of U.S. Consumer Product Safety Commission
http://www.cpsc.gov/en/Newsroom/News-Releases/2014/Elliot-Kaye-Sworn-In-As-10th-Chairman-of-US-Consumer-Product-Safety-Commission/
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