PLレポート 製品安全(2014年3月)
2014.3.1
国内のPL関連情報
■O-157による死亡事故を受けHACCP手法を採用した形で「漬物の衛生規範」を一部改正
(2013年12月13日 厚生労働省医薬食品局)
厚生労働省医薬食品局は、平成25年12月13日付けで「漬物の衛生規範の改正等について」を自治体向けに発した。平成24年8月に北海道で発生した浅漬けによる病原性大腸菌O-157由来の集団食中毒および死亡事故を受け、平成24年10月に「漬物の衛生規範」を改正、浅漬け製造施設に対しての立入調査を経て、薬事・食品衛生審議会にて審議した。その結果、容器包装に充てん後、65℃で10分間以上の加熱を施さない浅漬けの製造についてはHACCP※による工程管理を行うよう具体的な事例を示して「漬物の衛生規範」を一部改正し、関係事業者へ周知、指導することとした。
ここがポイント
一般の浅漬けは、生鮮に近い食感・風味を重視するために加熱による殺菌処理を施さず、冷蔵流通により細菌の増殖を抑制しています。また、低塩分・低酸味であることから調味液による殺菌作用が期待できず、このため、O-157 等の食中毒の原因細菌が、野菜等の原料や製造ライン、ヒトに由来して浅漬けに混入した場合は、食中毒となるリスクがあります。
■産業用ロボ「80ワット規制」撤廃-人間との協業が前進
(2014年1月8日 日刊工業新聞)
厚生労働省は、平成25年12月24日、産業用ロボットに、「さく又は囲いを設ける等」の設置を求める「産業用ロボットに係る労働安全衛生規則第150条の4」の施行通達を一部改正した。
いままでの労働安全衛生規則では、ロボット駆動モーター出力が80ワット超の機械を産業用ロボットと定義しており、「当該産業用ロボットに接触することにより労働者に危険が生ずるおそれのあるときは、さく又は囲いを設ける等当該危険を防止するために必要な措置を講じなければならない」としていた。改正では、労働安全衛生法第28条の2による危険性等の調査(リスクアセスメント)に基づく措置によって「当該産業用ロボットに接触することにより労働者に危険が生ずるおそれ」がなくなったと評価できる場合、または、メーカーやユーザーが国際標準化機構(ISO10218-1-2:2011)に適合した安全対策を施した場合は、「さく又は囲いを設ける等」と同等の措置を施したと解釈することを明確化した。
■エスカレーター事故に関し、国交省調査に消費者庁が待った
(2014年2月14日 日本経済新聞電子版)
交通機関や商用ビルなどで毎日多くの人が利用するエスカレーターは、いったん事故が発生すると重大な被害が発生するリスクをはらんでいる。2009年4月8日に東京都内で発生したエスカレーター事故。国土交通省は「製品や運用に問題なし」の判断を下したものの、新設された消費者庁の消費者安全調査委員会が「待った」を掛けた。同委員会は、再発防止のために3つの問題を検討すべきと指摘する。設備や製品の運用だけでなく、利用者の動線や落下防止策なども織り込んだ安全策の検討が求められている。
ここがポイント
本件事故に関しては国土交通省の社会資本整備審議会昇降機等事故調査部会が調査を実施し、2012年4月に構造や維持保全、運行管理に起因した事故とは判断されないとした「調査概要」を発表しましたが、消費者安全調査委員会がその調査概要を独自に評価し、エスカレーターの構造や運用について再発防止の余地があるとしたものです。
海外のPL関連情報
■CPSCが製品関連情報の公表に関するルールの変更を検討
米国におけるメディア報道や、本年1月14日付でCPSCが公表したスタッフ原案(ブリーフィングパッケージ※)によると、CPSC(米国消費者製品安全委員会)は、CPSCが製造事業者への通知なしに消費者用製品の事故等に関する情報を公開することを制限する規定について、制限を一部撤廃し、CPSCの公表に関する権限を強化する方向で見直しを検討していることが明らかとなった。
ここがポイント
消費者製品安全法(CPSA:Consumer Product Safety Act)のSection6(b)において、CPSCが消費者用製品に関する情報を公開する際に、その情報により消費者が具体的な製造業者等(ラベル等に表示された表示製造業者を含む)を特定できる場合には、CPSCはその情報について、少なくとも15日前までに製造業者等に対して事前通知をなすこと、および当該情報の正確性を確保するために合理的な手続きを経なければならないことが定められています。
■米消費者団体が子供用製品のリコールに関する調査レポートを公表
子供への製品等による危害防止を推進する消費者団体であるKID(Kids in Danger)は本年2月、2013年中に米国内で実施された子供用製品のリコールについて分析調査を行ったレポート※ を公表した。
レポートは、2002年以来同団体が毎年調査を行い公表しているもので、今回のレポートでは、 2013年中に米国内で実施された子供用製品のリコールの件数や内容について調査分析を行うとと もに、CPSCが公表したデータに基づき、リコール対象製品の回収率等リコールの効率性について 分析を加えている。
After the Recall: Dangerous Products Remain in Homes
http://www.kidsindanger.org/docs/reports/KID_Recall_Report_2013_Final.pdf
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