PLレポート 製品安全(2013年5月)
2013.5.1
国内のPL関連情報
■リコール対象製品による重大事故発生の情報と注意喚起
(2013年3月5日 消費者庁)
消費者庁は、リコール対象型式の製品が、必要な交換・点検・修理等が施されずそのまま市場で使用され続けていることにより重大事故が発生しているとして、対象製品と事故の内容を公表した。消費者庁は、これら製品は事故が発生する恐れがあるため、所有者は使用を中止し、公開されているホームページ等を参照し事業者に問い合わせるなどして、適切な対応をとるよう注意を喚起した。 公表された情報によれば、平成24年1月~平成25年1月の間にリコール対象製品による火災等の重大事故(リコール事象以外も含む)は合計109件発生しており、
- 91件が、調査の結果事故原因が製品に起因していた事故
- 4件が、調査の結果事故原因が製品に起因していたかどうか不明だった事故
- 11件は、現在原因を調査中。
- 3件は、消費者安全法に基づく通知
とされている。
■スライサーを安全に使うには-安全ホルダーの使用性を中心に-
(2013年3月6日 国民生活センター)
スライサーで野菜をスライスするとき誤って手先を切ってしまう事故が発生している。国民生活センターは『調理器具の安全性その2「スライサー」(2009年8月6日公表)』でスライサー使用時の手指をけがする危険性について情報提供を行った。しかし、PIO-NET(注1)には公表後も危害事例が21件(2009年8月以降受付、2012年12月末登録分)、さらに、医療機関ネットワーク(注2)には2010年12月以降に43件(2010年12月~2012年12月伝送分)あり、依然としてスライサー使用時の受傷事故が発生している。そこで国民生活センターでは、安全ホルダー(注3)の付属状況の調査や使用性に着目したテストを行い、改めて消費者へ情報提供をした。
- (注1) PIO-NETとは、国民生活センターと全国の消費生活センターをオンラインネットワークで結び、消費生活に関する情報を蓄積しているデータベースのこと。
- (注2) 医療機関ネットワークとは、消費生活上において生命または身体に被害を生じる事故に遭い医療機関を利用した患者から情報を収集し、注意喚起などに活用することを目的としている事業。消費者庁との共同事業であり2010年12月より情報収集を開始。
- (注3) 安全ホルダーとは手指のけがを防止するため、スライスする時に野菜を保持する補助具。"指ガード"や"野菜ホルダー"と呼ばれることもある。
■HACCP支援法の一部改正~支援対象を拡大へ
(2013年3月15日 農林水産省ホームページ)
3月15日、「食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法(HACCP支援法)の一部を改正する法律案」が閣議決定され国会に提出された。農林水産省では、それに伴い法律案要綱や概要資料等を公表した。現行法は、食品製造業にHACCP導入を促進するため、これに必要な施設設備に対する日本政策金融公庫の長期低金利融資(ただし、申請企業の高度化計画に対する指定認定機関による認定が必要)を措置している。しかし、中小企業者によるHACCP導入が伸び悩んでいるという問題もあり、現行制度に加え、下記の改正を行った。
- (1) これまでは HACCP導入の前段階の基盤となる「高度化基盤整備(施設や体制の整備)」を含む「製造過程の管理の高度化(恒常的な監視体制の構築)」を融資の対象としてきたが、改正後は「高度化基盤整備」だけに特化した取組も対象とする。
- (2) 本年 6月30日に有効期限を迎える本法を平成35年6月30日まで(10年間)延長する。
海外のPL関連情報
■米消費者連盟が吸水ポリマー使用製品のリスクに関して警鐘
消費者連盟(Consumer Union)は米国の主要消費者団体であり、消費者向け製品の試験等を行なっているが、同連盟は、本年4月、その情報提供サイトであるConsumer Reports.orgにおいて、吸水することにより元のサイズの何倍にも膨れる性質のある吸水ポリマーを使用した製品に関し、特に子供が誤飲した場合の危険性について警鐘を鳴らすレポートを公表した。
ここがポイント
今回のレポートは、昨年12月にクリーブランドに本拠を置く玩具メーカーが、吸水ポリマーを使用したカラフルな小型のボール状の製品(水につけることにより何倍にも膨れる)について、自主リコールを行なったことに端を発しています。また、自主リコールは、その3ヶ月前に同製品を誤飲した幼児が、体内で同製品が大きく膨れたことで呼吸困難に陥り、救急搬送された病院で外科手術を要した事故に起因しています。
■CPSCが規制内容について解説したハンドブックの最新版を発行
米国消費者製品安全委員会(CPSC)は、本年4月8日、同委員会による規制内容や企業が遵守すべき事項等について幅広く解説した「規制製品ハンドブック」の最新版(2013年度版)※を発行した。
「The Regulated Product Handbook 2013」
http://www.cpsc.gov/Global/Business-and-Manufacturing/Business-Education/Regulat
ed_Product_Handbook_4_03_2013.pdf
ここがポイント
本ハンドブックにおいては、冒頭、CPSCの所管する法令が、消費者製品安全法、連邦危険物法など7つあることを示した後に、それぞれの法令および関連法令や強制規格に関して、CPSCが違反製品等を発見した際に事業者に対して行なう通知方法(Notice of Advice又はNotice of Non-compliance)や、それに対して事業者が、自身の取扱う製品に応じて対応すべき事項が概説されており、対象となる事業者には製造事業者、輸入事業者、小売業者等が含まれます。
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