PLレポート 製品安全(2013年3月)
2013.3.1
国内のPL関連情報
■自動ドアによる怪我に注意
(2013年1月31日 独立行政法人国民生活センター)
国民生活センターは、PIO-NET(*)に寄せられた情報等をもとに、自動ドアで怪我をした事故と相談の内容についての事例を報告している。2007年以降の相談件数は毎年10件~20件程度で推移しており、2012年度も報告の時点(2012年12月31日)で13件に達している。
怪我の原因は自動ドアが閉まる際に挟まれての怪我、ドアが開かずにぶつかっての怪我の両方のケースが見られ、相談の内容も怪我をした被害者側からの治療費や謝罪の要求のみならず、怪我を負った人がドアの所有者・管理者からの修理代を請求されるなどの例も見られる。
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センターをネットワークで結び、消費者から消費生活センターに寄せられる消費生活に関する苦情相談情報(消費生活相談情報)の収集を行っているシステムである。
■国交省 衝突被害軽減ブレーキをバスにも義務化へ
(2013年1月31日 交通新聞)
今後取り組むべき車両安全対策の諸課題については、国土交通省交通政策審議会による2011年6月の「今後の車両安全対策のあり方に関する報告」に基づき、「車両安全対策検討会」において検討が行われてきたが、2012年11月1日開催の「平成24年度第2回車両安全対策検討会」において、「大型高速バスの事故防止には、衝突被害軽減ブレーキの義務化が必要」との方針で合意した。このため、国土交通省は関係する法令を改正し、本年1月27日に施行した。
衝突被害軽減ブレーキは、先行車と追突、又は追突の可能性が高いと判断した場合に自動的にブレーキを作動させ衝突時の速度を下げる装置。今回の改正により、車両総重量12tを超えるバスに対して(新型車:2014年11月1日以降、継続生産車:2017年9月1日以降)装着が義務付けられる。なお、すでに大型トラックやトレーラーへの同ブレーキ装備は義務化されている。
■真空パック食品の常温保存リスクについて
(2012年11月20日 日本経済新聞電子版)
真空パック詰めの惣菜などを、レトルト食品と混同して常温保存するとボツリヌス菌が繁殖する恐れがあるとして、厚生労働省は20日までに、注意喚起のためのリーフレットを作成し、自治体を通じて配布する。「最強の自然毒素」といわれるボツリヌス菌は、酸素が少ない密封状態だと繁殖しやすく、食中毒を起こすと麻痺や呼吸困難の症状が出る。
カレーなどのレトルト食品の場合は、菌を死滅させるため「120℃で4分以上の加熱」などが義務付けられており常温で保存できる。一方、真空パック詰め食品は、密封式の包装形態がレトルトと似ており、本来は要冷蔵なのに常温保存できると誤解されることがあるという。 厚生省は、真空パック詰め食品もレトルト食品と同様の基準で加熱したり、包装の目立つところに「要冷蔵」と記載する等、製造業者に要請している。
海外のPL関連情報
■ECが製品安全と市場監視強化に向けた政策パッケージを公表
EC(欧州委員会)は、本年2月13日、EU(欧州連合)域内における製品安全を強化するための総合的な政策パッケージを採択した※。本パッケージは、製品安全に関する新たな規制とEU全域における統一的な市場監視の強化を図るものであり、今後、欧州議会及び関連委員会の承認を経て、2015年にも施行される予定である。
ECによるリリース文等を参照。
http://europa.eu/rapid/press-release_IP-13-111_en.htm
ここがポイント
今回ECが採択した本政策パッケージにおける柱の一つは、問題製品の迅速なリコール対応などを狙い、製品のトレーサビリティー強化に関する新たな規制の導入であり、今回の提案では、市場に出されるすべての製品に原産国、製造者の名称・住所をラベル等により表示することが義務付けられるとともに、型式番号やシリアルナンバーなど製品を特定するための要素の付与が求められています。
■米国:複数の州が消費者用製品の化学物質規制を検討
米国における州レベルの環境および健康に関する団体の連合組織であるSafer States(以下、「同連合」という。)は、本年1月23日、2013年中に米国全体で複数の州が有害な化学物質について規制する政策を検討しているとの分析結果を公表した。
同連合によると、過去10年間に19州において化学物質の安全に関して93の政策が採択されたが、2013年はさらにその動きが強まり、少なくとも26州において化学物質の規制強化に係る立法や政策変更が予想されるとしている。
ここがポイント
同連合は、化学物質に関する州レベルの規制強化の背景には、連邦レベルでの有害な化学物質に対する規制取組が不十分であり問題があるためとし、その一例として、連邦レベルの有害物質規制法(TSCA:Toxic Substance Control Act)が制定以来37年が経過し全く不十分なものとなっており、製品に使用される化学物質について基本的な健康や安全性に関するデータでさえ要求されていないことや、2011年に上院議員のFrank Lautenbergが提出したTSCA改革のための法案も成立しなかったことを指摘しています。
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