PLレポート 製品安全(2013年2月)
2013.2.1
国内のPL関連情報
■歩行型ロータリ除雪機の使い方に注意
(2012年12月20日 独立行政法人国民生活センター)
歩行型ロータリ除雪機は、免許が不要で誰にでも簡単に使える反面、雪をかき込む部分("オーガ")が露出している等の構造上の理由により、使用者が重傷を負う事故が発生している。このため、(独)国民生活センターは、これらの除雪機に特徴的な事故形態を再現して危険性を検証し、その結果を公表するとともに、使用者に注意喚起を行った。
報告によると、事故情報データバンクには2009年9月~2012年11月の間に、32件の除雪機の事故が登録され、「"オーガ"に巻き込まれる」、「除雪機にひかれる」等の重篤な事例が多く、死亡事故も8件あったという。
これらの除雪機には、操作時に使用者の安全を確保するために、ハンドルについたレバーから手を離すと"オーガ"等の回転部が停止する"デッドマンクラッチ"が2004年4月より標準装備されており、また、使用者と除雪機本体の一部を"コード"で結び、使用者が本体から離れると停止する等の安全装置が付けられている。
■飲み口付近の塗料が剥がれる携帯用魔法瓶
(2012年12月20日 国民生活センター)
国民生活センターは「購入した携帯用魔法瓶の飲み口を指で触ったところ、塗料が付着した。塗料が口に入ることも考えられるので、鉛等の有害金属が含まれていないか調べてほしい。」という依頼を受け商品テストの結果を公表した。
この携帯用魔法瓶は、ステンレス製本体の上部にねじ込み式の樹脂製ふたが付いた構造で、ステンレス製本体の上部に内側に雌ねじが、ふたの内側にある栓の外側に雄ねじが彫られ、ふたをねじ込むことで栓が閉まる構造となっていた。
ふたの内部には、ステンレス製本体にねじ込む樹脂製栓がふたとカシメ接着固定されており、ねじ込む深さは、ステンレス製本体の栓の圧着部の押付け位置で決まる構造となっていた。テストより、ふたが本体にこすれ、塗料とステンレス粉が発生したことが判明した。
■ノロウイルスが変異により猛威
(2012年12月24日 毎日新聞)
国立感染症研究所によると、今年はノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者が最悪のペースで推移し、この10年間に猛威を振るった3種類とは異なる遺伝子型で「抗体ができておらず感染が拡大している可能性が高い」という。ノロウイルスは、熱や薬剤に強いのが特徴で、塩素系薬剤で消毒、85度以上で1分間以上熱するなどで死滅するが、嘔吐物が付着して12日間以上過ぎたカーペットから感染したケースもあり、2次汚染の防止が重要。ワクチンや特効薬はなく、予防には手洗いの徹底、加熱食品は十分に加熱などが有効という。
ここがポイント
消費者庁が平成24年12月28日に発行したNews Release「ノロウイルスによる食中毒にご注意ください」に記載の直近の食中毒事故では、加熱後の食品にノロウイルスが検出されているケースが散見されます。また、施設の壁からノロウイルスが検出されたり、食品を介せず人から人への感染事故が保健所等から数多く報告され、当局のホームページ等で様々な対策方法が紹介されています。
海外のPL関連情報
■米国における連邦法の専占問題に関する最近の事例
サウスキャロライナ州最高裁判所(以下「州最高裁」)は、2012年11月、自動車事故に関わるPL訴訟に関し、連邦法の専占を認める判断を下した。
本事件(Priester, et. al. vs. Cromer, et. al.事件)は共に21歳の Priesterと Cromerがクラブに行き、飲酒して1997年フォードピックアップトラックで帰宅する際にスピードを出しすぎて横転し、Priesterがシートベルトを装着していなかった為にフロントガラスを割って車外へ投げ出され、死亡した事故に起因する損害賠償事件である。Priesterの遺族は飲酒運転していたCromer、酒類を提供したクラブに加え、米自動車メーカーに対しても、「フロントガラスは(車外に投げ出されるリスクの低い)ラミネートガラスであるべきであった」として製造物責任を追及した。
■米CPSCが玩具関連の死亡、傷害に関する分析を公表
米国消費者製品安全委員会(CPSC)は、2012年11月29日、2011年度の玩具に関連した死亡、傷害に関する分析レポートを公表した。本レポートによると2011年中の玩具に関連した事故により、262,300人が救急救命室で治療を受け、13人が死亡したとしている。
ここがポイント
本レポートの分析の対象は、必ずしも玩具を原因とするものだけでなく、玩具使用中の事故など何らかの形で玩具に関連した事故となっています。本レポートによると、傷害に関連した玩具が特定された中では、キックスクーター(地面を蹴って進むハンドル付き乗り物)が一番多く23%を占め、おもちゃの乗り物(10%)、おもちゃのボール(9%)、人形類(6%)が続いています。傷害の部位では頭と顔が 45%でトップ、傷害内容では裂傷、打撲、擦り傷が44%、骨折も12%となっており、死亡事例では、風船の飲み込みによる窒息(3名)、木に結びつけたロープが絡まった事例、ベビーベッドのおもちゃが柵から外れ子供を窒息させた事例などがあげられています。
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