PLレポート 製品安全(2012年9月)
2012.9.1
国内のPL関連情報
■コンセントキャップの誤飲事故に注意
(2012年7月18日 毎日新聞)
東京都は、感電事故を防ぐためコンセントに取り付けられた「いたずら防止用コンセントキャップ」を乳幼児が外して誤飲する恐れがあるとして注意を呼びかけた。
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)によせられた「8ヶ月の子供がコンセントキャップを口の中に入れて遊んでいた。誤飲につながる危険がある。コンセントキャップは子供の力で外れてしまうくらい緩い。」という情報を元に東京都がインターネットによるアンケート調査を行った。乳幼児を持つ保護者1069人を調査した結果、約6割の人がキャップを使用した経験を持ち、うち約3割以上の子供がキャップを外したと回答があった。
このインターネット調査では、シンプルで白色系の形状のものを購入する保護者が多かったが、0~2歳児を集めた実験では、目立つデザインや、明るい色の商品は乳幼児の興味を引きやすいことがわかった。
■消費者庁、食品表示に関連する3法を新法に一元化
(2012年7月21日 新潟日報 他)
現在、食品の包装に記載される表示は日本農林規格(JAS)法、食品衛生法、健康増進法の3法に基づく情報が混在し、内容も多すぎて分かりにくいといった指摘がある。一元化後の新制度では消費者に重要な情報を厳選して表示を簡素化し、高齢者でも見やすいよう文字を大きくする。また、健康への関心の高まりを受け、これまで任意だった栄養表示を、原則全ての加工食品に義務付ける。
ここがポイント
消費者庁では、平成23年9月から平成24年8月まで「食品表示一元化検討会」を開催し、 食品表示に関する一元的な法律の制定に向けて検討を重ねてきた結果を、本年8月9日に「食品表示一元化検討会報告書」として公表しました。
食品表示規制の複雑さの問題については、現在、原材料名や原産地などに関する事項は JAS法、添加物や食物アレルギーなどに関する事項は食品衛生法、栄養成分に関する事項は健康増進法と、適正な食品表示を行う上で参照すべき規定が分散している上、各法令間で用語の定義が統一されていないため※、業者間で表示にバラつきが生じる原因となっています。
■熱湯を入れたら中ぶたが上方にずれてやけどした携帯用魔法瓶
(2012年7月26日 国民生活センター)
(独)国民生活センターは、消費者からの「携帯用魔法瓶に初めて熱湯を入れたら、閉めた中ぶたが上方にずれてやけどした。原因を調べてほしい」という依頼を受けて原因究明のためのテストを行い、その結果を発表した。
テスト結果によれば、原因は"当該商品の口金の外径が小さく中ぶたとの接触範囲が狭いことから、中ぶたをしっかり閉めても熱湯による蒸気圧に耐えることができずにずれて、熱湯が漏れた"と考えられたとのこと。
このテスト結果を受けた当該製品の事業者が行った確認により、"口金のネジ山が設計よりも低いため外径が小さくなっていた"ことが判明したため、次のような事故の再発・拡大防止策と被害者への補償を実施した。
海外のPL関連情報
■米連邦裁判所、スペイン語での警告を行う自動的な義務はない旨の判決
米国の連邦第11巡回区控訴裁判所において、本年6月、プロパンガスを燃料とするポータブル赤外線ヒーターの誤使用による火災事故訴訟に関して、製品警告について英語のほかにスペイン語で行うことが義務付けられるものではない旨の判決を下した。
ここがポイント
本訴訟の原告はマイアミに住むヒスパニック系移民であり、スペイン語を話し英語はほとんど理解しません。原告はホームセンターでプロパンガスを燃料とするポータブル遠赤外線ヒーターを購入しましたが、製品の警告表示が不明確かつ英語のみであったため、本来屋外使用のみのヒーターを誤って屋内で使用した結果、火災が発生し損害を被ったとして、ヒーターの製造業者および販売業者(ホームセンター)を訴えたものです。
原告は、訴訟における主張の中で、フロリダ州法の規制に照らした警告表示の不適切性に加えて、被告製造業者と販売業者は、マイアミのヒスパニック・コミュニティーに対して意図的に売り込みを図っており、英語のほかスペイン語の警告がないことは不適切である旨、主張しました。
■米CPSCが強力磁石を使用したデスク製品の製造業者を告発
米国消費者製品安全委員会(CPSC)が、強力な磁石を使用したデスク製品の子供による誤飲の危険性※について問題視していることについては、本誌2012年第2号にてふれたとおりであるが、CPSCは、本年7月25日、本製品の製造事業者等に対して、製品の販売停止等を求める行政上の告発(administrative complaint)を行ったことを公表した。
当該製品は5mm程度の小さなボールで、多数のボールを組み合わせることにより様々な形を作ることができる大人向けデスク製品だが、子供が複数の磁石を誤飲した場合、体内で磁石が引き合い腸の閉塞や穿孔など重大な事態となる。
ここがポイント
今回の告発は、消費者用製品安全法(Consumer Product Safety Act)15 条により、特定製品が消費者に著しい危険を及ぼすことを CPSC が認識した場合、製造業者および販売業者に対して製品の危険性の告知や回収、払い戻し等を求めることができる旨定められていることに基づく対応であり、今回の告発の中で CPSC は、本製品の製造業者およびすべての販売業者に対して製品の即時販売停止と製品購入者への払い戻しなどを要求しています。
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