レポート/資料

PLレポート 製品安全(2012年7月)

2012.7.1

国内のPL関連情報

■発火したIHクッキングヒーター用汚れ防止マット

(2012年4月19日 国民生活センター)

国民生活センターは、IHクッキングヒーター用の汚れ防止マットの商品テスト結果を発表した。これは、消費者からの苦情等を受付ける消費生活センター等から「IHクッキングヒーターのトッププレート上に汚れ防止マットを置き、鍋を使用していたところ、マットが発火した。危険なので商品に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受け、国民生活センター商品テスト部が商品テストを実施したもの。

テストでは空焚き状態にしたときに、汚れの無い「汚れ防止用マット」から白煙と変色が見られ、また汚損した「汚れ防止用マット」からは発煙・発火が見られた。このテストで、IHクッキングヒーターの温度センサーが、「汚れ防止用マット」によって温度を正確に検知しないことが確認された。

■機械式立体駐車場での事故に注意

(2012年5月2日 消費者庁/国土交通省)

消費者庁と国土交通省は、本年4月2日に大阪市で発生した立体駐車場の事故(運転者が操作中の立体駐車場のパレットに、運転者のお子さんが身体を挟まれて死亡)を受けて、利用者に使用上の注意を呼びかけるニュースリリースを5月2日付けで発行した。発表によれば、今回の事故を含め2007年末から本年4月末までに26件の事故が発生し、そのうち死亡事故が4件(うち、子供の死亡は2件)あるという。

注意喚起の内容は、

  • 駐車場で車を入出庫する場合には、運転者以外は駐車場に入らない。
  • 装置を操作する前に、駐車場内に人がいないことを確認する。
  • 操作中は装置から離れず、子供が駐車場内に近づかないように注意する。
  • 装置の操作ボタンを器具などで固定し押し続けた状態にすることは絶対に行わない。

となっている。

■食肉加工2団体、自主回収事例集を作成

(2012年5月11日 日本食糧新聞)

このほど、日本食肉加工協会、日本ハム・ソーセージ工業協同組合の2団体は、「食品事故発生における自主回収参考事例集―食肉製品編―」を会員向けに作成・配布した。今後、これから共通する課題を抽出し、来年度には「食品事故対応マニュアル(食肉製造編)」としてケースごとの適切な対応策を取りまとめる予定。

ここがポイント

財団法人食品産業センターのwebサイト「食品事故情報告知ネット」では、食品事故情報がアップされています。当該サイトで公表されている直近のデータ(2010年1月~12月)によれば、回収事故は年間651件発生しており、人為的ミスや部材メーカーとのコミュニケーション不足、衛生管理の不備など初歩的な管理ミスが散見されます。

一方、総合衛生管理製造過程(厚生労働省による HACCP の概念を取り入れた衛生管理)の承認制度実施要領には、事故の際に回収方法の手順や責任体制、自治体への報告等について整備することが要求されています。

海外のPL関連情報

■GAOがCPSCに対し自主基準策定への一層の関与を要求

米国会計検査院(GAO)は、本年5月21日、米国消費者製品安全委員会(CPSC)は、製品安全自主基準の策定に積極的に関与すべきとするレポート※を公表した。レポートにおいて、GAOは、CPSCに対し、従来の業界等における製品安全自主基準策定へのCPSCとしての関与方針を見直し、自主基準策定に関して従来以上に積極的な役割を引き受けるべき、としている。

http://www.gao.gov/assets/600/590990.pdf

ここがポイント

業界等における自主基準は法的強制力を持たず、CPSCとして企業に対して遵守を強制すること はできませんが、自主基準を遵守しない場合、CPSCが重大なハザードと見なし、強制力のある 行政措置につながることがあります。例えば、特定の子供向け上着の引き締め紐や漏電遮断器のないドライヤーについて、CPSC は危険な製品と見なし、輸入段階でストップをかける措置を実施しているほか、レポートによると2008年から2011年までに行われたリコールの 80%が自主基準を踏まえ輸入製品に対して実施されたものである旨が指摘されています。

■米国において製品リコールが急増

米国の新聞報道(本年6月10日USATODAY)によると、2011年に米国において2,365の製品(消費者用製品、医薬品、医療機器、食品)がリコールされた。これは、同紙がFDA(米食品医薬品局)、USDA(米農務省)、CPSC(米消費者製品安全委員会)のデータから集計したものであり、2010年の2,081製品からは14%の増加、2007年の1,460製品と比べて大幅な増加となっている。

ここがポイント

今回の報道において、米国におけるリコール急増の要因について分析がなされていますが、規制当局による監視強化、製品試験方法の向上、消費者が製品の問題を指摘し議論可能なインターネットサイトなどのメディアの普及が相まって、リコール増加の要因となっているとしています。同紙では具体的にはふれられていませんが、リコール増加要因として、CPSCにより昨年3月から事故情報データベースが公開されたことなどの影響もあると考えられます。

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