PLレポート 製品安全(2011年8月)
2011.8.1
国内のPL関連情報
■国民生活センターと消費者庁の一元化の検討について
(2011年6月2日 中日新聞)
悪質商法や商品テストの情報提供などを通じて、消費者保護に当たる独立行政法人「国民生活センター」を2012年度から段階的に消費者庁と一元化し、13年度に廃止を目指す中間整理を、消費者庁の作業部会がまとめた。
国民生活センターは1970年に発足し、創立後40年にわたり消費者問題に取り組んできた。一方、2009年9月に発足した消費者庁は、悪質な業者に業務停止命令などの法執行をしたり、資料提出を要求したりする権限が与えられ、消費者被害の未然防止や拡大防止に取り組んできた。
2011年5月13日にリリースされた「国民生活センターの在り方の見直しに係るタスクフォース中間整理」では、主として4つの課題(下記「ここがポイント」に記載)を指摘した上、国民生活センターと消費者庁の一元化について提案している。
■エアコン発火事故に注意
(2011年6月12日 中日新聞福井 総合版)
暑い夏を迎え、使用が増えるエアコンからの発煙、発火などの事故が例年全国で増加するとして、独立行政法人・製品評価技術基盤機構製品安全センターが注意を呼びかけている。
同センター北陸支所(金沢市)によると、エアコンによる事故は2005年度~2010年度の6年間で467件発生。そのうち死亡事故が5件、重傷事故3件、軽傷事故が26件あった。事故は2008年度から増加傾向にあり、夏場のエアコン使用が増える6~7月に多発。原因は配線の接触不良や長期使用による劣化や漏電などだが、多くは特定できていない。電源コードやプラグが異常に熱い、頻繁にブレーカーが落ちるといった異常を感じた場合や掃除をする際は、購入店や修理窓口への相談を勧めている。
ここがポイント
経年劣化に係る注意喚起のため、電気用品安全法関連省令の改正に伴い創設された長期使用製品安全点検・表示制度に基づき、表示制度については 2009年4月1日以降に製造された扇風機、エアコン、換気扇、洗濯機、ブラウン管テレビの製品本体及び取扱説明書には「製造年」、「設計上の標準使用期間」等を表示しなければならなくなりました。
■経済産業省が「リスクアセスメント・ハンドブック"実務編"」を公表
(2011年7月19日 Tech-On!)
経済産業省は6月30日、ホームページ上に「リスクアセスメント・ハンドブック"実務編"」を公表した。(http://www.meti.go.jp/product_safety/recall/risk_assessment.html)
この"実務編"は、平成21年度に策定された「消費生活用製品向けリスクアセスメントのハンドブック"第一版"」に引き続き、平成22年度の事業として作成された。同省がインターリスク総研を事務局とする「リスクアセスメント実務検討委員会」(委員長は製品評価技術基盤機構の松本浩二氏)を設置してまとめた。
"第一版"が、リスクアセスメントの概要を総括的に説明した入門編的な要素が強いのに対して、この"実務編"では、架空の会社がある製品のリスクアセスメントを導入し実施する姿を、その会社の社内文書を参照しながら追いかける手法で物語風に構成している。このため、これま3でリスクアセスメントに関する実践的知識の不足等により、その導入をためらってきた企業の実務担当者にとって最適な入門書になると共に、既に導入済みの企業にとっても未経験者のための教育用資料など実践的な参考書として利用できる。
海外のPL関連情報
■欧州連合が危険製品に関する2010年度年次報告書を公表
EU(欧州連合)の健康・消費者保護局は、5月12日、危険製品緊急警告システム(RAPEX: Rapid Alert System for non-food dangerous)の2010年度年次報告書を公表した。RAPEXは、EU域内で流通する消費者用製品(食品・飼料、医薬品・医療機器を除く)を対象とした危険製品に関する情報共有システムであり、EU加盟国において消費者に危害を及ぼす製品が判明しリコール等を実施する場合、速やかにEC(欧州委員会)に通知し、危険製品に関する情報を加盟各国間で共有するとともに、RAPEXのホームページにおいて広く消費者に対して公表する仕組みです。
今回の年次報告書の要点は以下のとおり。
- リコール等の措置件数(2,244件)は過去最高となり、前年度より約13%増加
- 製品別では衣類が32%を占め最大で、次に玩具(25%)、自動車(9%)、電気製品(8%)が多い。(2009年度は玩具が28%で最大、2010年度に衣類と玩具が逆転)
- 製品の製造国は、例年と同様中国が圧倒的に多く58%を占める。(2009年度60%よりわずかながら低下)
■米連邦最高裁における外国企業に対する州裁判管轄に関する判決について
本年6月27日、州の裁判管轄に関わる訴訟について連邦最高裁判所の判決があり、賛成4判事、条件付同意2判事、計6対3で1987年の連邦最高裁判決を踏襲し、州の裁判管轄が認められるには「流通以上のもの("Stream of commerce plus"-1987年所判決でのO'Conner判事意見)」を必要とするとして州の裁判管轄を認めなかった。
本訴訟は、被告英国企業が製造し、被告のオハイオ州子会社によってニュージャージー州へ販売された切削機械に関わるPL事件であり、被告は対人裁判管轄不在を理由に訴訟の棄却を申立てた。一審はこれを認めたが、控訴審において覆され、ニュージャージー州最高裁判所が「子会社を通じてニュージャージー州を含む全米に販売をおこなうという意図をもって流通」させたことを理由に裁判管轄を認めた為、被告は連邦最高裁判所へ上訴を行っていた。
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