レポート/資料

PLレポート 製品安全(2011年6月)

2011.6.1

国内のPL関連情報

■納入元の刺し身が原因で食中毒

(2011年3月04日 西部読売新聞)

延岡市の飲食店で下痢や発熱、吐き気などの症状を訴えた食中毒事故が発生した。宮崎県衛生管理課によると、2月25日夜「たこわさ」や「もずく」「地鶏」などを食べた35人が発症した。患者からノロウイルスが検出され、延岡保健所の調査の結果、ノロウイルスの混入場所は同飲食店に刺身を納入していた鮮魚店であることが判明したため、保健所は納入した鮮魚店に2月25日から3月1日までに販売した魚介類173・6キロの回収命令を出すとともに2日間の営業停止処分にした。

ここがポイント

本件は飲食店における食中毒の事例であり、原因が納入された刺身にあることが判明したため、保健所が納入した鮮魚店を営業停止処分としたものです。ただし消費者に提供した製品の欠陥により事故が発生した際に、被害者から製造物責任に基づく損害賠償を一義的に問われるのは通常は最終製品(本件であれば料理)を提供した事業者です。

■園芸用品による事故事例

(2011年3月17日 国民生活センター)

除草剤、殺虫剤、肥料、用土などの園芸用品による体調不良や誤飲など、ここ11年間で139件の事故事例が国民生活センターの危害情報システムに寄せられている。使用者本人のみならず周辺住民などからの苦情相談も目立っている。具体的な危害の内容は、頭痛、呼吸困難、のどの痛みが多くを占めるが、その他に目の腫れ、吐き気、しびれ、肌のかぶれ、悪臭など多岐にわたる。殆どの場合は1週間以内の治療であるが、入院も2件の事例があった。

なお、誤飲に関する事例は39件あり、年代別に見ると3歳以下が33件で、その内1歳以下が28件と誤飲事故全体の7割を占めている。

同センターでは問題点として以下の3点をあげて、消費者に注意を喚起している。

  • 注意表示等の確認が困難な幼児による誤飲が多い。
  • 使用者が使用方法や使用量について適切な管理・使用をしないと、使用者自身のみならず周辺へも危害が生じる。
■電機炊飯器による事故事例

(2011年3月17日 国民生活センター)

国民生活センターは、電気炊飯器による子どものやけど防止に向けて消費者に使用の際の注意を促すと共に、業界に対して蒸気の排出を抑える形式の炊飯器の拡充を要望した。同センターの危害情報システムによると2004年度から2009年度までに炊飯器で火傷を負った事例は177件報告されており、10歳未満の子供が全体の84.7%となる150件、そのうち4歳未満の乳幼児が78.5%に当たる139件を占めている。事故の原因の多くは、炊飯器に手をかざす、つかまり立ちをする、上に座る、などにより炊飯中に排出される高温の蒸気が触れることによるもので、手術が必要な重篤なやけどを負った事例も4件あった。

同センターが、複数のメーカーの蒸気を直接排出する従来型の炊飯器(従来タイプ)と蒸気の排出を抑える機能が付いた炊飯器(蒸気カットタイプ)の比較テストを実施した結果、蒸気カットタイプでは、従来タイプに比べ蒸気の温度が大幅に低いか、蒸気が全く排出されないことが確認された。

海外のPL関連情報

■EUが集団的救済制度の統一化を検討、2012年に法制化着手へ

欧州委員会(EC)は2月4日、EU圏内で適用される集団的救済制度の方針を公表し、4月末までの間、各国各界からの意見(パブリックコンサルテーション)を求めた。

EU(欧州連合)の加盟国は27カ国に及んでおり、集団的救済制度において、EU加盟国間で不公平がないよう統一された制度の考え方を提示し、加盟国政府や産業界や消費者からの意見を募ったもの。

集団的救済制度は、同じ原因によって多くの消費者が損害を受けたなどの場合に、利害関係を共通にする複数の人が、同時に原告側となって訴えを起こすことなどにより、損害の救済を図る制度であり加盟国は独自に法制度を制定している。EU圏内の自由な物品の移動やサービスの供給に伴う損害賠償が加盟国間の国境を越えることが増え、当事者が複数の国に所在することも多く、統一された集団的救済制度が求められ、過去数年間にわたりECにおいて検討がなされてきた。

■米国における自動車運転中の携帯電話使用の法規制

米国で自動車運転時の携帯電話使用に関する法規制の動きが広まっている。現在、8州で全てのドライバーが運転中にハンズフリー以外の携帯電話を使用することを法律で禁止しており、多くの州において、特定のドライバー(初心者、スクールバス等)について、運転中の携帯電話(ハンズフリーを含む)を禁止している。また、特に、携帯メールをしながらの運転は危険度が高いとされ、既に31州とワシントンDCとグアム地区では禁止する法律が制定されており、未制定の州においても、制定に向け各方面から圧力が高まることが予想される。

2009年には衝突事故の内、20%が運転中に注意が逸れた事が原因であり、約5,500名の命が奪われたと試算されており、自動車運転中の携帯電話の使用に対する法規制が強まる傾向が続くと思われる。

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