レポート/資料

貨物自動車運送事業者における事業継続計画(BCP)策定のポイント【BCMニュース(2012年3月)】

2012.3.1

1. はじめに

貨物自動車運送事業者は、全国に6万社超あるが、そのうち99%は中小企業であり、経営基盤がそれほど強くない事業者が多い(注1)。これは、仮に災害などが発生した場合、素早く事業が再開できなければ収入が途絶し、自社の存続が困難になりかねないことを意味する。

このような経営リスクを軽減するには、貨物自動車運送事業者においても事業継続マネジメントの考え方を参考にした取組みが有効である。ここでいう事業継続マネジメントとは「災害時等において継続しなければならない業務を継続するための手順(BCP)を確立し、その手順を有効に機能させるための教育や訓練、更新、災害に対する事前対策までを含めた管理プロセス」をいう。

本稿では、貨物自動車運送事業者のBCP策定の要点について述べる。

2. 自動車運送事業者における事業継続計画策定の重要性

2011年11月、神奈川県トラック協会が会員を対象として行ったアンケート調査によれば、災害時の対応マニュアルまたはBCPを策定した企業は全体の16.5%である(注2)。また、策定した文書に基づいて、定期的な訓練を行っていた企業は、全体の3.3%に留まる。多くの貨物自動車運送事業者では、「自社にBCPは必要ない」と考えているように思われる。

しかし、このような認識は、現状に即したものではない可能性がある。当社の調査によれば、上場企業の6割以上がBCPを策定し、あるいは策定しようとしている。自社のBCP策定後は、取引先・協力企業のBCP策定状況を確認するのがこれまでの多くの企業の取り組みの流れである。現に、貨物自動車運送事業者にも「BCPの策定状況を教えてほしい」「緊急事態発生時の連絡先を確認させてほしい」など荷主から問い合わせが入る事例が確認されている。

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